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一生涯でかかるお金はどれくらい? 具体的な費用とお金を増やす方法をご紹介

一万円札の束をスーツを着た男性が両手で持っている
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「一生涯でかかるお金はどれくらい?」

「人生で必要なお金を計算したい」

とお思いの方も中にはいるでしょう。

将来のことを考えると、真っ先に思い浮かぶのがお金の問題だと思います。人生でいくら稼げるのか、生きていく上でどれくらいのお金が必要なのか、貯金はどの程度したら良いのか、などお金に関する不安は尽きません。

今回の記事では、人生とお金に関して以下のことを解説します。

・一生涯でかかるお金ともらえるお金

・人生の3大支出とその他の支出

・お金を増やす方法

自分の人生でどれだけお金が必要なのか知りたい方、将来のお金について予測を立てたい方はぜひ参考にしてくださいね。

1.一生涯でかかるお金

一生涯でかかるお金について、政府の統計を基にした平均的な計算をご紹介します。夫婦一組が生涯にわたり支出する金額は、様々な費用を合わせて約3億2,937万円にのぼります。この金額には生活費、住宅購入、結婚式、子どもの教育、老後の生活、親の介護、車の維持、趣味にかける費用が含まれています。

具体的に見ていきましょう。

生活費の計算には、総務省の統計を参考にしています。30歳までの独身期間は月17万円(趣味費用を除く)を基準にし、結婚後は月約371万円としています。これを基に、夫婦二人の生活費は約1億2,474万円と算出されます。

住宅購入には、全国平均で約4,000万円が必要です。この数字は住宅金融支援機構の調査から来ており、新築または中古の選択によって大きく変わる可能性があります。

結婚式の費用に関しては、平均で171万円が自己負担となります。これは、婚約、結婚式、披露宴、新婚旅行の費用を含んでいます。

子どもの教育費は、幼稚園から大学までで約1,500万円が見込まれます。これは、公立校を利用し、大学で一人暮らしをする場合の費用です。

老後の生活費は、夫婦で約7,016万円が必要とされています。これには、日々の生活費に加えて葬儀費用も含まれています。

親の介護費用は、夫婦で約2,000万円が見込まれます。これは、親一人当たりの介護費用を基に計算されています。

車の維持費については、購入から維持にかかる費用を合わせて約2,944万円が必要です。これは、車両の購入、燃料、整備などが含まれます。

最後に、趣味に関しては、夫婦二人で約1,488万円が生涯にわたってかかると見込まれます。これは、一人当たり毎月1万円を趣味に費やすとした場合の計算です。

以上、一生涯でかかるお金についての概算をお伝えしました。これらの数字はあくまで平均的なものであり、個人のライフスタイルや選択によって大きく異なることがあります。

2.一生涯でもらえるお金

一生涯でかかるお金は約2〜3億円でした。それでは、一生涯でもらえるお金はどのくらいなのでしょうか。

一生涯でもらえるお金というのは、一生涯で稼げるお金を指します。稼げるお金は正社員か非正社員か、または男か女かで異なります。

(1)正社員の場合

2019年に公表されたデータによると、大学を卒業して60歳まで正社員を続けた場合にもらえるお金の平均値は、男性約2.7億円、女性約2.2億円とのことです。

しかし、これは給料の総額なので、手取りに換算すると約7割程度にまで減少します。男性だと2億円前後、女性だと1.6億円前後とすると良いでしょう。

(2)非正社員の場合

派遣やパートなど非正社員の場合は、給料が良くてもボーナスなどがないため正社員よりももらえるお金が減ります。

一生涯でもらえるお金を正社員と比べると、1億円程度少なくなると言われています。そのため、大学を卒業してから60歳まで非正社員として働いた場合の収入は男性で約1.7億円、女性で約1.2億円程度です。

手取りだともう少し額が小さくなるため、男性で1億円程度、女性で6,000万円程度になります。

3.人生の3大支出

人生の3大支出は結婚・住宅・子供の教育費と言われています。この3つの費用を計算しておくと、人生の支出の概算がわかるかもしれません。

支出について考える前に、この3つの支出について知っておくようにしましょう。

(1)結婚

結婚では主に結婚式にお金がかかります。結婚式の規模や招待人数によって費用にはかなり幅がありますが、結婚式費用の平均は300〜400万と言われています。

しかし、この金額を全て負担するわけではありません。結婚式にはご祝儀があるため、一定の金額を回収することができます。さらに、お互いの家族から費用の援助もあるかもしれません。

ご祝儀の平均は200〜250万円、援助の平均は150万円前後です。そのため、ちょうど平均の範囲で結婚式を執り行った場合、自己負担額がほぼ0円ということになります。

(2)住宅購入

住宅の購入は人生で最も大きな出費です。

一軒家を購入する場合、平均価格は3,500〜4,000万円になっています。

これはあくまでも平均値であり、人気の地域や都心などに家を建てるとなるとさらにお金が必要になるでしょう。その他にも土地代や維持費などもかかるので注意が必要です。

(3)子供の教育費

子供を持つとなった場合、一番お金がかかるのが教育費です。子供を持つ前に、教育費にどの程度お金がかかるのかということを計算するようにしましょう。

仮に子供を大学まで進学させるとすると、全て公立であっても700〜800万円程度かかります。私立の学校があると費用は嵩みますし、大学で子供が一人暮らしをするならさらにかかります。

教育費には塾代も含まれます。上記の額は塾代を考慮していないため、塾代を加えるとより一層高くなります。

4.その他必要なお金

もちろん、人生の3大支出以外にもお金がかかります。細かい出費を上げていくとキリがありませんが、最低限以下の4項目については考えておくと良いでしょう。

・日々の生活費

・医療費

・老後の生活費

・介護費用

各費用について詳しくみていきましょう。

(1)日々の生活費

日々の生活費は、生きていく上で必ずかかる費用です。食費や日用品、家賃、交通費などがふくまれます。

日々の生活費を計算するには、まずは月にいくらかかっているかを求めます。単純計算で、その数字に12をかけると1年分の生活費が出るはずです。

通常、生活費は歳をとるごとに増えていきます。年に何%ずつ増えるかを踏まえて計算すれば、定年退職までの生活費を求めることができるでしょう。

(2)医療費

医療費も、健康に生きていくためには欠かせない出費になります。毎月の通院やメンテナンスなど定期的にかかる費用もありますが、問題なのが病気をしたときにまとまったお金が必要になることです。

人はいつ怪我をしたり病気になるかわかりません。入院や手術となるとかなりのお金がかかるでしょう。そういった時に医療費が払えないと、満足のいく治療が受けられないかもしれません。

そのため、いざという時に備えて医療費用のお金を貯めておく必要があります。医療保険に入るというのも一つの手ですが、何が起きても対応できるように一定額の貯金はしておいた方が良いでしょう。

(3)老後の生活費

老後には年金ももらえますが、年金だけで全ての生活費を賄うのは非常に厳しいでしょう。そのため、老後の生活費は貯金を切り崩して捻出することになります。

金融庁によると老後には約2,000万円の貯金が必要とされています。つまり、定年退職をする前に2,000万円を貯めなければならないということです。

とはいえ、老後のためだけに2,000万円を貯めるのは難しいでしょう。

貯金以外で老後の生活費を貯める方法として、iDeCoがあります。iDeCoは個人で作る年金制度であり、自分で掛金を出して自分で運用をして、増えたお金を将来の年金として受け取ることができます。iDeCoには税制優遇という面もありますので、積極的に利用することで節税効果も得られます。

老後で困らないためにも、iDeCoなどの制度を活用して生活費を用意しておくようにしてください。

(4)親の介護費用

将来的に、親の介護をすることになるかもしれません。

現代では、一人当たりの介護費用の総額が500万円に及ぶとも言われています。そうなると、親が2人とも健在の場合、1,000万円の介護費用が発生する可能性も出てきます。

介護費用の内訳としては、介護サービスの利用、バリアフリー化などの家のリフォーム介護用品の購入が主に挙げられます。特に介護サービスを利用するのであれば、毎月一定額の費用が発生するので注意が必要です。

もちろん、親の介護費用は親が負担する、という考えもあります。しかし、援助やサポートという形で一定額負担することもあるでしょう。

いつ親に介護が必要になるかは誰にもわかりません。親が元気なうちに、将来の介護費用や負担割合について話し合うことをお勧めします。

5.お金を増やす方法

一生涯にかかるお金ともらえるお金を比べたときに、かかるお金の方が多いと思う方もいるでしょう。

人生で用意できるお金は、仕事で稼ぐお金だけではありません。仕事で稼ぐお金をもとにして増やすこともできます。

今回の記事の最後に、お金を増やす方法を4つご紹介します。将来に向けて資産を増やしたいと考える方はぜひ以下の方法を試してみてください。

(1)スキルアップで年収を増やす

一番確実な方法として、自分自身の能力を上げるというものがあります。自分に投資をすることで、年収を増やすという方法です。

年収を上げるためにも、今の会社での昇進、資格の取得、より良い条件の職場への転職などを行いましょう。いずれの行動も自分の価値を高めることができ、年収を増やすことに役立ちます。

早い段階で年収を増やせば、その後の生涯収入は大きく変わります。老後の資金も貯めつつ、余裕のある生活を送ることもできるでしょう。

(2)先取り貯金でコツコツ貯める

堅実にお金を貯めたいのなら、貯金がおすすめです。ただし、普通の貯金ではなく、給料が入った時点で貯金をする先取り貯金をするようにしてください。

給料のうち残った分だけ貯金をするという方法を取ると、毎月の貯金額がばらつく上に、ついついお金を使い過ぎてしまいうまく貯金ができないという事態になるかもしれません。

一方で、先取り貯金をすれば、毎月決まった額を貯金しやすくなります。残った金額で生活しようという意識も働くので、貯金がゼロになったり家計が赤字になったりするのを避けられます。確実にお金を貯めるためにも、先取り貯金を取り入れるようにしましょう。

(3)投資で資産形成をする

昔は金利が高く、銀行にお金を預けているだけでお金が増えていきました。しかし、現在は超低金利時代であり、貯金をしていてもお金が増えることはありません。そのため、貯金額以上にお金を増やしたいのであれば投資が必要です。

投資と聞くと「危険」「お金が減ってしまう」とお思いの方もいるでしょう。最近は、低リスクでお金を増やせるような投資も増えています。

例えば、投資信託などリスクの低い商品を毎月決まった額購入し続ける「積立投資」は、元本割れのリスクを避けつつ確実にお金を増やすことができます。投資信託は、投資家の代わりに投資のプロが運用をしてくれる商品というだけあって、投資初心者にもおすすめの商品です。

(4)お得な国の制度を利用する

お得な国の制度を活用してお金を増やすこともできます。国の制度の中でも特におすすめなのが、つみたてNISAと iDeCoです。

つみたてNISAは、投資信託を積立購入して得られた利益が非課税になる制度です。通常、投資の利益には20.315%の税金がかかりますが、その分の税金を支払う必要がなくなります。つみたてNISAは年間40万円までという制限がありますが、20年間利用することができるため、最大800万円分を非課税で投資に回せるようになります。少額をコツコツ投資していくのに向いている制度なので、将来のためにもぜひ活用したい制度と言えるでしょう。

iDeCoは、簡単にいうと自分で老後の年金を作る制度です。自分で決めた額を毎月掛け金として払い、自分で運用の指示を出します。

iDeCoでは掛金は所得控除の対象、運用益は非課税、受取時にも控除が行われるため、節税をしながらお金を増やすことができます。60歳までお金を引き出すことができないという制限はありますが、老後の生活費目的で運用するなら特に問題も無いでしょう。

つみたてNISAとiDeCoは併用することもできます。税制優遇を最大限活かすためにも、ぜひ両方の制度を活用してみてください。

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6.まとめ

今回の記事では、一生涯にかかるお金ともらえるお金について解説してきました。かかるお金は結婚の有無で変わりますし、もらえるお金は正社員か非正社員かで大きく変化します。人生設計をもとに、自分の人生でどれくらいのお金がかかるのか、稼げるのかというところを考えるようにしてください。

余裕のある生活をするためにも、お金を増やすことは非常に重要です。今回はお金を増やす方法を4つご紹介しました。いきなり全ての方法を実践するのは難しいので、自分ができるものから取り入れるようにしましょう。

豊かな人生を歩むにはお金が欠かせません。ぜひ、今回の記事を参考にして人生設計を立てたりお金を増やしたりしてくださいね。

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監修 高橋成壽(たかはし なるひさ)
ファイナンシャルプランナー
・日本FP協会認定 CFP(R)
・1級ファイナンシャル・プランニング技能士
金融・投資アナリスト
・日本テクニカルアナリスト協会 認定テクニカルアナリスト(CMTA(R))
・証券アナリスト 第二次試験合格(CMA未登録)


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