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NISAとiDeCoの違いを徹底解説|あなたはどちらが向いている?

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「NISAやiDeCoをはじめてみたい」

「NISAとiDeCoの違いは?」

と気になっている方もいるでしょう。

NISAもiDeCoも国が用意した税制優遇制度です。お得に投資をしたい場合におすすめで、投資に興味がある人にもピッタリです。

今回の記事では、NISAとiDeCoに興味がある方に向けて以下の項目を解説します。

・NISAの概要

・iDeCoの概要

・NISAとiDeCoの違い

・それぞれに向いている人の特徴

節税しながら投資をしたい、将来に向けて資産形成をしたい方はぜひ参考にしてくださいね。

1.NISAとは

NISAは国が定めた税制優遇制度で、日本に住んでいる20歳以上の人であれば誰でも利用できます。

税制優遇だけでなく、様々なメリットを用意してくれています。加えて、利用の際に手数料などが取られることもありません。投資をする人にとっては活用しない手はないでしょう。

(1)投資の利益が非課税になる制度

NISAを通して投資した場合、利益は全て非課税になります。

投資の利益は分配金と譲渡益の2種類です。分配金は商品を保有しているだけで受け取ることができ、譲渡益は商品を売却することで得ることができます。

通常、投資の利益には20.315%の税金がかかりますので、かなりお得な制度ということがわかります。

(2)つみたてNISAと一般NISAがある

NISAには一般NISAとつみたてNISAの2種類があります。併用はできず、どちらか片方のみを選択して利用することになります。

一般NISAとつみたてNISAの違いは複数ありますが、特に重要なのは投資できる額・投資対象・利用可能年数です。

投資できる額は、一般NISAで年間120万円まで、つみたてNISAで年間40万円までです。1年間でより多くの額を投資に使いたいと思うなら一般NISAの方が向いています。

投資対象は、一般NISAが株式や投資信託と幅広いのに対してつみたてNISAは投資信託のみです。一般NISAで非課税となる期間は最長5年で、つみたてNISAは20年になっています。

つみたてNISAは少額を長期間投資する目的で定められていて、定期的に継続して購入する積立購入のみが対象です。つみたてNISAは少額からの積み立ても可能で、金融機関にもよりますが、100円や1,000円から積み立てることができます。なので、投資をしたいけどまとまった資金がない、という方にはつみたてNISAがおすすめです。

短期間で多くの額を投資したいのなら一般NISA、長期間コツコツと運用をしたいならつみたてNISA、という風に自分の投資スタイルに合わせて選ぶのが良いでしょう。

2.iDeCoとは

iDeCoは個人型確定拠出年金の略称で、私的年金制度です。国民年金と異なり加入は任意で、20歳以上65歳未満の方なら誰でも加入できます。

NISAと同様に、iDeCoには税制上の優遇があります。年金と名がつくだけあって老後の資産形成に向いている制度であり、将来に備えたい方におすすめです。

(1)自分で年金を作る制度

iDeCoは自分で年金を作る制度です。自分で支払った掛金を、自分の指示のもとで運用するため、投資のように資産形成ができます。

運用したお金は60歳以降に、一括または年金形式で受け取ります。

(2)投資額・運用益・受取時に税優遇がある

iDeCoには、掛金、運用の利益、受取時に税の優遇があります。

掛金は全額が所得控除の対象となります。例えば、毎月1万円ずつiDeCoに支払う場合、12万円が所得控除の対象です。所得税で10%、住民税で10%が減額されるため、合計で2.4万円を節税できます。

掛金を運用して得られる利益は全て非課税です。通常、投資の利益には20.315%の税金がかかります。しかし、iDeCoなら非課税の上に利益は自動で再投資されるため、より効率良く資産を増やすことができます。

加えて、iDeCoでは受け取る時にも税優遇があります。受け取り方法は一括または年金型の2種類です。上限額はありますが、どちらの受け取り方法でもかなりの控除が働きます。

3.NISAとiDeCoの違い

NISAとiDeCoはどちらも国の投資に関する税優遇制度ですが、いくつか違いがあります。どちらを始めるか悩んでいるのなら、まず違いから知ると良いでしょう。

(1)引き出すことができる年齢

NISAで運用したお金は自分の好きなタイミングで引き出すことができます。仮に非課税期間が過ぎたとしても、引き出すだけなら好きなタイミングで行えます。

iDeCoで運用したお金は60歳まで引き出すことができません。これは、iDeCoが老後の年金を自分で作る目的の制度だからです。

(2)投資期間

投資期間は、一般NISAで最長5年、つみたてNISAが最長20年、iDeCoは60歳までになっています。

iDeCoはNISAと異なり、年数ではなく上限の年齢が定められています。なので、仮に20代から利用すると30年以上にわたって投資することが可能です。

(3)投資対象

NISAの投資対象は、一般NISAの場合は株式や投資信託、つみたてNISAの場合は主に投資信託です。一般NISAは都度購入、つみたてNISAなら毎月や毎週など決められた期間で一定額を購入することになります。

iDeCoで投資する対象は投資信託、そして定期預金や保険商品などです。毎月一定額ずつ積立購入をします。

(4)最低運用金額

NISAには最低運用金額はありませんが、iDeCoにはあります。iDeCoの最低運用金額は毎月5,000円です。

NISAは証券会社にもよりますが、最低100円から1円単位で購入金額を選べることが多いです。iDeCoは月5,000円から1,000円単位で掛金を設定します。

(5)年間で投資できる金額

年間で投資できる金額は、NISAの場合、一般NISAなら120万円、つみたてNISAなら40万円が上限です。

iDeCoの年間上限額は職業などにより異なります。大体月12,000〜68,000円であり、年間だと144,000円〜816,000円です。

そのため、投資できる上限額は一般NISAが一番大きくなります。ただし、NISAは非課税期間が決まっていて、一般NISAの場合は5年間でした。年間に上限である120万円ずつ投資すると、最大600万円投資できる計算になります。

一方iDeCoは、年間最大約80万円しか投資できませんが、投資期間は60歳までととても長いです。そのため、長期間投資をし続けるのであればiDeCoの方が合計の投資金額が大きくなるでしょう。

4.NISAが向いている人

NISAとiDeCoはどちらも資産形成に向いています。しかし、NISAにはNISAの特徴があり、iDeCoと比べて異なるメリットというのが存在します。

NISAが向いているのは以下のような方です。

・積極的に投資をしたい

・手数料を安くしたい

・好きなタイミングで出金したい

各特徴について確認していきましょう。

(1)積極的に投資をしたい人

一般NISAなら株式の購入もできるため、投資で多くの利益を狙いたい方におすすめです。

NISAはiDeCoと比べて、掛金の額やタイミングなどの自由度が高いです。積立購入をするとしても、証券会社によっては毎日積み立てができたり、100円から購入できます。通常の購入なら好きなタイミングで好きな分だけ購入することができます。

そのため、自分で投資の戦略を立てて、積極的に投資を行いたいのであればNISAが向いています。

(2)手数料を安くしたい人

iDeCoは口座の管理に手数料がかかります。この手数料は、仮に掛金を0円にしたとしてもかかり続けます。

一方、NISAは基本的に口座の維持手数料がかかりません。投資商品の保有や売買に手数料がかかることもありますが、最近では手数料が無料の商品や証券会社も増えています。

なるべく手数料を払いたくないのなら、iDeCoよりも NISAの方が良いでしょう。

(3)好きなタイミングで出金したい人

iDeCoは老後の生活費を目的にした制度なので、出金できるのは60歳以降です。必要な時にお金を引き出したいという方にとって、この制限は不便に感じるでしょう。

NISAは原則として自分の好きなタイミングで出金することができます。住宅や車の購入、そのほかまとまったお金が必要な時などに自由に引き出したいのであれば、ぜひNISAを活用してください。

5.iDeCoが向いている人

iDeCoとNISAを比べた際、iDeCoの利用が向いているのは以下のような方です。

・老後のお金を用意したい

・より節税効果を得たい

2つの項目について詳しく見ていきましょう。

(1)老後のお金を用意したい人

iDeCoは老後の資金を用意するために定められた制度です。そのため、将来に不安がある、老後の生活費を蓄えたいと考えている方におすすめです。投資で目先の利益を狙うのではなく、老後に備えてまとまった資金を用意したいのならぜひiDeCoを利用してください。

iDeCoで運用したお金は60歳まで引き出すことができないため、いつでも引き出すことができるNISAと比べると自由度が低いと感じるかもしれません。

しかし、老後の資金を用意するという目線で考えると、自由に引き出せない方が確実にお金を貯められるとも考えられるでしょう。

(2)より多くの節税効果を得たい人

iDeCoはNISAよりも節税効果が大きいです。NISAは運用の利益に対してのみ非課税ですが、iDeCoなら掛金、運用益、受取時のタイミングで3回節税ができます。

掛金を増やせば増やすほど、所得税や住民税を減らせますし、運用で得られる利益も増えて非課税になる額が大きくなります。受取時の控除も増えるため、圧倒的な節税効果が得られるでしょう。

6.悩むならNISAとiDeCoの併用がおすすめ

NISAとiDeCoは、それぞれに特徴があります。そのため、特徴を比較した上で、どちらを利用するか考えるのが一番です。

しかし、特徴を比較してもなおどちらにすれば良いか悩んでしまう方もいるでしょう。そういった方にはNISAとiDeCoの併用がおすすめです。

NISAとiDeCoは併用することができます。併用することで上限が下がったりといった制限もありません。

両方とも投資の利益などが非課税になる制度なので、併用した方が税制面で有利に投資を進められます。投資に割ける資金の関係で片方しか利用できないというわけでなければ、むしろ積極的に併用をした方が良いとも言えます。

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7.まとめ

今回の記事では、NISAとiDeCoの特徴、そして違いや向いている人について解説しました。NISAもiDeCoも税制優遇制度であり、活用することでよりお得に資産形成を進めることができます。将来に向けて資産を増やしたいのであれば、ぜひ活用するようにしてください。

NISAにもiDeCoにもそれぞれ特徴があり、強みも異なります。資金に余裕があれば併用するのが一番です。しかし、まずはどちらか片方のみ始めたいと思う方もいるでしょう。片方のみ始めるのであれば、特徴や違いを理解した上で、より自分に合う方を選ぶようにしましょう。

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監修 高橋成壽(たかはし なるひさ)
ファイナンシャルプランナー
・日本FP協会認定 CFP(R)
・1級ファイナンシャル・プランニング技能士
金融・投資アナリスト
・日本テクニカルアナリスト協会 認定テクニカルアナリスト(CMTA(R))
・証券アナリスト 第二次試験合格(CMA未登録)


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