住宅ローンの金利には、

変動金利、
固定金利選択型、
全期間固定金利

という3つのタイプがあります。

変動金利は、金利が変動するタイプ。

固定金利選択型は、基本は変動金利で
最初の5年間や10年間は固定金利を選択できるというもの。

全期間固定金利は、返済完了まで金利がずっと変わらず、
毎月の支払額が一定というものになります。(元利均等払いの場合)

では、住宅ローンを組む際、どのように金利を選べばいいのでしょうか?

<どうやって金利を選べばいいの?>

基本的な選び方としては、これから金利が上がる金利上昇の時には、
金利が上がっても毎月の支払額が変わらない「固定金利」、

金利が下がる金利下降の時には、
毎月の支払額が下がる可能性のある
「変動金利」を選ぶと良いとされています。

<変動金利のメリットは?>

変動金利のメリットとしては、なんといっても固定金利よりも
金利が低いことに尽きます。変動金利と固定金利の金利差について、
シミュレーションしてみましょう。

35年3,000万円の借り入れ 自己資金2割で試算

<変動金利>
みずほ銀行 2018年1月12日時点の適用金利―0.600%

毎月の返済額―79,208円
年間の返済額―950,496円
総返済額―33,267,360円

一方、固定金利ですと返済額はいくらになるでしょう?
比較してみていきましょう。

<固定金利>
フラット35 2018年1月12日時点の適用金利―1.36%

毎月の返済額―89,811円
年間の返済額―1,077,732円
総返済額―37,720,831円

変動金利と固定金利との差額は、

毎月1万円、
年間12.7万円、
総返済額445万円となります。

この差はとても大きいですね。

<変動金利の注意点は?>

一方、変動金利を選ぶ際の注意点もあります。
変動金利というだけあって、金利は変動しますので
金利が上昇した際には支払額が変わってきます。
一般的に、金利は半年ごとに見直されますが、
返済額が急激に上がるのを抑えるため、
それまでの返済額の1.25倍までしか上がらないように
設定されています。(1.25倍ルール)

そして、毎月の返済額については、
5年に一度見直されます(5年ルール)。

毎月の返済額は5年に一度しか変更されませんが、
金利は半年ごとに変更されていますので
一見すると毎月の支払額に違いは見られません。

しかし、その内訳の元金と利息は変動しているのです。
たとえば、毎月10万円を返済している場合、
月々の返済額は5年に一度しか変更されません。
その内訳として、支払当初は利息6万円+元金4万円だったものが
金利の見直しで利息8万+元金2万円に変動するというイメージです。

つまり、利息ばかりが増えて元金は全く減らないという状態になります。
最悪の場合、未払い利息が発生します。

未払い利息とは、先ほどの例でいうと毎月10万円の返済額のうち、
利息だけで10万円を超えてしまうということです。
この状態になりますと、その利息分を一括返済するか
分割返済しなければならないので注意が必要です。

よって、変動金利を選択する場合、上記のようなリスクもありますので
なるべく短期間で少なめに借り入れする場合にメリットがあります。

<まとめ>

固定金利に比べるとやはり低い返済額の変動金利は魅力的です。
変動金利を選ぶ場合は、今度の金利動向をきちんとチェックし、
金利上昇しそうな場合は繰り上げ返済をして返済額を減らすか、
固定金利に借り換えするという選択肢も検討しましょう。