妊娠・出産に合わせて家計を見直し、生まれてくる赤ちゃんの学費を貯め始めたいと考えるご夫婦は多いでしょう。
子どもの教育費は、幼稚園から大学卒業までの期間で1000万円から2500万円程のお金が掛かると言われています。
これらのお金を一度に貯める必要はありませんが、かなりの金額ですから計画的に貯めていく必要があります。
そこで、今回は教育費を貯めるための方法についてご紹介します。

■学資保険で貯める!

妊娠や出産に合わせて子どもの学費を貯める方法として、まずは学資保険(子ども保険)が挙げられます。

学資保険は①貯蓄と保障を兼ねたプランと、②貯蓄機能に限定したプランがあります。
かつては利率の高いものがありましたが、低金利の影響でお金を増やすことを期待することはできません。
学資保険のメリットとして、家計のお金から強制的に保険料が引かれるという点があります。
そのため、日頃から貯金をするのが苦手な人には最適の方法と言えるでしょう。

①の貯蓄と保障を兼ねたプランの場合、万が一契約者である親が亡くなった場合、それ以降の保険料の支払いが免除されます。
その場合も満期保険金はしっかりと受け取れるので、もしもの時でも教育費の心配がありません。
一般的に、収入の大部分を稼いでいる人が亡くなってしまうと子どもの進路に影響が出ることも少なくありません。
保険料の支払いが無くなってさらに満期金も受け取れるのは大きな安心に繋がります。
ただし学資保険を契約している場合、途中で解約すると払い込んだお金よりも
戻ってくるお金の方が少なくなる元本割れの可能性があるので注意しましょう。

途中解約なんてしないだろうと思うかもしれませんが、学資保険を含む生命保険は途中で解約することがあります。
他にも学資保険の中には払戻率100%未満と低く、払い込んだお金よりも受け取れるお金の方が少ないものもあります。
これについては加入時に払戻率をしっかりと確認すれば避けられますから、保険の詳細については隅々までチェックしましょう。
将来的に金利が上がったとしても学資保険の金利は加入時の金利で固定されているので、将来の金利変動に対応できないという点があります。
ただし、金融の専門家でも将来の金利を予測するのは難しいですから、金利が上がる可能性があることを踏まえた上で加入するかを判断しましょう。

投資性の積立として、変額保険を活用して投資信託での運用をしながら、万が一の保障を準備するという方法もあります。
利回りは確定していませんが、長期の運用であれば、学資保険を上回る運用益が期待できそうです。

■定期預金や財形貯蓄で貯める!

保険の元本割れが怖い、将来の金利上昇に備えたいという考えの人は、定期預金がオススメです。
万が一銀行が倒産したとしても、定期預金であれば1000万円までとその利息は必ず戻ってくるので安心です。
さらに、学費を支払う時期までに余裕があれば満期時に他の定期預金に預けられるので、その時に金利が上がっていたとしても対応できます。
また、職場で財形貯蓄が出来る場合はそれを活用しない手はありません。
お金の使い道に制限が無いのは一般財形です。
銀行によっては預貯金から自動的に定期預金に積み立ててくれる自動積立定期がありますから、確実にお金を貯めていきたいのであればメイン銀行に自動積立定期があるかを確認して利用するのもおすすめです。

監修:高橋成壽(CFP、1級ファイナンシャル・プランニング技能士)