子供を預ける保育園を探しているママさんなら
1度は耳にしたことがあるかもしれませんが、
「保育ママ制度(家庭的保育事業)」とは、一体
何でしょうか?

保育ママ(家庭的保育事業)とは、
平成27年4月から始まった「子育て支援新制度」
の中で、市町村の認可事業(地域型保育事業)
の1つとして新たに作られた事業です。

それでは、保育ママ(家庭的保育事業)とは、
実際、どういう所なのでしょうか?
認可保育園との違いなども含めて
見ていきましょう。
<保育ママってどういう所?>
保育ママは、これまで「家庭福祉員」として
仕事等の事情で子供を保育できない親の代わりに
子供のお世話をしていましたが、平成27年4月
より、「地域型保育」と位置付けられ、市の認可に
基づいて、「家庭的保育事業」という形で
保育を行うことになりました。

■対象年齢:0歳(生後57日)~2歳
※満3歳に達する日以後の最初の3月31日
まで

■定員:3人~5人
■食事:給食もしくはお弁当持参

■保育ママになるには?:

市区町村の認定を受ける必要があります。

市区町村によりますが、保育ママとして
認定されるには、年齢、一定の資格
(保育士、教員、助産師、保健師、看護師など)
また、特定の研修修了等の要件を満たす
必要があります。
<保育ママのメリットは?>
保育ママは、認可保育園や小規模保育園にはない
良さがあります。

著者の近所の保育ママは、とても評判で妊娠中から
そこの保育ママに申し込むママさんもいらっしゃる
そうです。

それでは、保育ママのメリットを見ていきましょう。

■保育が手厚い

0歳~2歳児3人につき、1人の保育ママが
保育します。

また、補助者を置く場合は、0歳~2歳児5人
につき、保育ママと補助者の2人で保育を
行います。

認可保育園の保育士配置基準は、
0歳児3人に対して保育士1人、
1~2歳児6人に対して保育士1人
となりますので、認可保育園と比べて、
保育が手厚いのが特徴です。

■親子ともに保育ママとの距離が近い

保育ママは園児5人以下の小規模保育のため、
お迎えを融通してもらったり、
育児相談に乗ってもらったりする場合も
あるようです。

また、市区町村にもよりますが、保育ママの
募集要件として「自身に子育て経験がある人」
という要件もありますので、保育園の新卒の
保育士よりも子育て経験があり、年齢的にも
ベテランの人が多いので、安心感はあるかと
思います。

■異年齢保育

少人数の異年齢保育のため、自然と上の子供が
下の子の面倒をみるようになり、
一人っ子にとっては、兄弟ができたような感覚を
経験できます。

■卒園後の進路が決まりやすい

保育ママ制度の保育は0歳から2歳児を対象と
しています。

そのため、保育ママ卒園後も子供を引き続き
保育園に預けたいのであれば、「連携施設」と
呼ばれる認可保育園や認定こども園に
子供の受け入れをしてもらいます。

保育ママの卒園児は、平均1~2人と少人数のため
比較的、連携施設に入所できることが
多いそうです。

一方、最大定員19名以下の小規模保育園等も
保育ママ同様に0歳~2歳を対象としているため、
卒園後の連携施設への受け入れ要請をします。

しかしながら、保育ママの1~2人の少人数の
卒園児と違い、小規模保育園卒園児は
平均6~7人と卒園児が多く、受け入れ側も
あまり余裕がないため、小規模保育園卒園後の
進路が未定となる子供も多いようです。

最初から認可保育園に入れるようなら、転園の
心配もなく問題ないでしょうが、小規模保育園に
子供を預けることを検討されているようでしたら
卒園後の進路も考え、保育ママに預ける選択肢を
増やしても良いかもしれません。

これから、保育園を探す予定のママさん、
認可保育園や小規模保育園見学に加えて、保育ママ
(家庭的保育事業)も一度見学に行ってみては
いかがでしょうか?

(文:山崎美紗)