ライフプラン相談で最も難しい相談の一つにがん保険の見直しがあります。

がん保険と言えば、テレビCMを盛んに打っているアヒルで有名な会社があります。
がん保険の販売件数は、日本一という噂もあります。

その一方で、日本には生命保険会社が何十社もあり、
どこの保険会社もがん保険を販売しています。

がん保険だけでなく、医療保険のオプションでがん特約を付けている方、
三大疾病保障保険などの名目で、三大生活習慣病までカバーしている保険など、
プロでも比較が難しいほど商品ラインアップがあります。
■がん保険の特徴
がん保険の比較ポイントとしては、
以下の支払いがあるかどうか、
または、特約として加えるかどうか、
付加した場合の保険料はどうか、
などなど、比較すると再現なくパターン分けが必要となります。

・免責期間があるかどうか
・がんと診断されたときに一時金が支払われる
・がんの治療が開始されたときに一時金が支払われる
・がんで入院すると日額設定金額が支払われる
・がんの手術をすると日額×倍率の設定金額は支払われる
・がんで入院した後に退院すると給付金が支払われる
・がんで通院すると日額設定金額が支払われる
・放射線治療をすると給付金が支払われる
・抗がん剤治療をすると給付金が支払われる
・緩和治療をすると給付金が支払われる
・再発すると一時金が支払われる
・1年以降に入院すると一時金が支払われる
・2年以降に入院すると一時金が支払われる
・2年以降に通院すると一時金が支払われる
・がんと診断されたら、以降の保険料の支払いが免除される
・保険料が戻ってくるかどうか
・保険の給付内容と、現在のがん治療の実態があっているか

全てをカバーする保険商品がいいのか、
シンプルで保障を特定する保険商品がいいのか、
正解がありませんので、ご自身の不安を解消できるかどうか、
という視点が必要でしょう。
■がん保険と三大疾病・特定疾病保障保険の違い
がん保険はがんの治療が続けば、
保険が有効であれば給付金を受け続けることができます。

特定疾病保障保険の場合は、
何かの三大成人病になった場合、
所定の給付条件を満たすと保険金が支払われ、
保険は終了となります。

継続できるか、使いきりか。
このような違いがあると知っておくと良いでしょう。

三大疾病・特定疾病保障保険は積立プランが多いので、
積立てプラス、保険の機能があるという点がウリのようですが、
積立て機能に関しては、積み立てた金額が将来全額戻るには、
超長期の時間が必要となります。

お金にゆとりのある家庭なら問題ありませんが、
家計改善を検討されている方には、
積立て型の保険は避けた方が良いでしょう。

保険の一括見積をしても、インターネットで調べても、
がん保険の比較はプロでも難しく、
正解そのものがないため、間違いない回答にはたどり着けません。

自分が満足できる内容を選んでいくという視点が、
がん保険選びには重要になってきます。
家系(がん家系など)の問題、保険料の問題、保障の内容など、
家計のゆとりに合わせて選ぶと良いでしょう。

執筆:高橋成壽 CFP