日本に住むなら絶対に欠かせない金融商品って何でしょうか?
答えは普通預金です。
普通預金って金融商品なの?と驚かれた方もいらっしゃるでしょう。
普通預金、定期預金、これらは立派な金融商品です。
金融商品ですから、リスクがあります。
預金にリスクがあるというと、そんなバカな?と思う人が多いでしょう。
では解説します。
まず、金融機関はどこの会社も金融商品を販売しています。
銀行は預金とローン
保険会社は生命保険と損害保険
証券会社は株、債券、投資信託
クレジットカード会社はクレジットカード、カードローン
消費者金融はローン
となります。
銀行の預金は金融商品ですからリスクがあります。
■信用リスク
銀行が潰れたときにお金が戻ってこなくなるリスクです。
今、日本中の銀行が経営環境の悪化で統廃合を繰り返しています。
銀行の数が多すぎて、過当競争になり、利益が出ないという理由と、
銀行に対する消費者のニーズが合わずに、適切な商品の販売ができない、
という理由がありそうです。
銀行が破たんすると、預金が凍結されます。
引き出せなくなるのです。何日か経てば引き出せるかもしれませんし、
何か月も引き出せないかも知れません。
銀行が倒産すると、預金は1,000万円を上限に元本を保全しますが、
引出がすぐできるかどうかは別問題。
ということは、最低2つの銀行で口座をもっていないと、
万が一のときにお金が無くなってしまうというリスクがあります。
そして、1,000万円以上の預金がある場合は、
破たん時点の銀行の体力に応じて、
いくらお金が戻ってくるかが計算されます。
大きな銀行ですと、関係者が膨大ですから、
相当の時間がかかると思われます。
銀行はつぶれないと思っている方が多いでしょう。
でも、日本でも銀行は何社も倒産しているのです。
過度な期待を抱かない様に、経営状況を確認することが必要です。
確認方法は簡単で、利益が出ているかを見るのです。
銀行にはディスクロージャー資料という公開情報が設置されています。
それをみて、わからなければ行員さんに教えてもらいましょう。
本来は預金を買うときは、
銀行のビジネスモデルがどのような内容であるかを、
しっかり理解する必要があるのですが、
そんな注意喚起はなされません。
保険や証券の場合は、注意喚起の上にも注意喚起をするのですが、
預金は安全と思われているフシがあります。
完璧に安全な金融商品なんて無いのですが、
今の日本では、預金は安全な金融商品という位置づけです。
■物価上昇リスク
これは物価が上がっても、利息の付かない預金では、
実質的に価値が下がってしまいますという話です。
いま、諸外国に旅行に行けば、ランチは1,000円越えが当たり前です。
一方日本では、立ち食いソバ、牛丼やら弁当やら、500円を下回る価格の
食事がたくさんあります。
これって、海外の物価があがり、
日本の円の価値が下がっているということではないでしょうか。
人口が減り始めている日本で、
効果的に資産を増やしておかないと、
将来、円の価値が目に見えて下がり、
物の値段も上がった時に、
ダメージを受けるのが、預金なのです。
ただ、家に置いておくよりも安全。
投資するよりも安全、
そんな消極的な理由で選ばれる金融商品が預金なのです。