ライフプランの窓口での相談を担当するファイナンシャルプランナーを
紹介するコーナーがスタートしました。
東京を中心に担当していただいている平岡FPに話を伺いました。
※2021年7月末時点の情報です。

FPになられたきっかけについて教えてください!

私がFPになったきっかけは、29歳の時にFPの業務に興味ありませんか?とスカウトされたことでした。当時は企業向けのマーケティングコンサルタントとして金融とは縁のない仕事をしていましたので、スカウトされた時はあまりピンとはきていませんでした。

ところが、スカウトの方が熱心で、現役のFPとして活躍されている方から直接お話を聞かせていただく機会を設けていただいたり、実際に私自身がFPの方からコンサルティングを受けてみたりしていく中で、FPの仕事が非常に人の役に立つのではないか、と思うようになり、FPになることを決めました。

これまで金融の経験は全くなかったのですが、研究を進めていくうちに、企業のお客様にマーケティングのコンサルティングをすることと、個人のお客様にライフプランのコンサルティングをすることは、本質的には似ていることに気づきました。お客様のあるべき理想の姿を聞き、現状を分析し、理想と現状のギャップを埋めていくために何を行っていくかのコンサルティングをしていく。やることは同じだと思いました。

FPになってからは、どのようなお仕事をされてきたのでしょうか?

スカウトいただいた保険会社に入社し、そこで12年間働きました。最初の2年間はみっちり研修を受けながら、FPの資格をはじめ、住宅ローンアドバイザーや相続診断士など、さまざまな資格を取得していきました。

その後も、個人のお客様へのコンサルティング経験を重ね、実務の中でさまざまな勉強をさせてもらいながら、知識と経験を増やしていきました。他にも、保険会社の社員としての立場が強みとなり、銀行や大手不動産会社との提携のお仕事や、セミナー講師なども経験していきました。

その後、5年前になりますが、活躍の幅を広げたいと考え、独立系のFP会社に転職しました。ファイナンシャルプランニングのコンサルティングや、セミナー講師などを行いながら、その他中小企業の財務コンサルタントのようなお仕事もしています。

FPとしてご自身の強みとされる分野を教えてください!

生命保険会社にいたこともあり、生命保険に関しては相当な経験・知識があります。生命保険のお客様だけで1,000人くらいフォローしていて、病気をされたり、保険金の支払いがあったりと、相当数の経験があります。ですので、実際に癌になってしまい、仕事ができなくなったお客様がどのようなお金が必要になるのか、など机上の空論ではないリアルなケースを何度も見てきました。現在でも入院や手術の給付金支払いは毎月2,3人ほど発生しておりますので、こういった経験があると、保険の設計に関しては相当な強みがあると思います。

とはいえ、個人のライフプランにおける、住宅購入、税金、年金、資産運用、相続など全ての分野が強みだと私は思っています。

私の場合、ライフプランのコンサルティングを担当させていただいたお客様は、その後も継続的にフォローさせていただくケースが多いです。そのため、一番長いお客様は17年くらいの付き合いになります。つまり、私がライフプランを作成し、アドバイスしたお客様がその後どのような人生を送っているのか、最大17年間検証できているわけです。こういった現場経験こそが、真に役立つアドバイスを行う上で最重要だと考えているので、これからもずっと経験を増やし続けていくつもりです。

ライフプランの窓口では、どのようなご相談を受けることが多いでしょうか?

一番多いのは、住宅の購入を検討されている方、もしくは購入寸前の方ですね。住宅の購入をきっかけにご相談に来る方は非常に多いです。

私の活動の中心は東京なので、東京での住宅購入を検討されるお客様が多いのですが、東京の物件は金額もそれなりですので、購入を検討する方は一瞬躊躇するんです。こんなに高いものを買ってしまっていいのか、正しい決断なのか、といったところをFPに客観的に見てほしいというご相談が多いです。

お客様の心理を紐解いていくと、「買った後の人生が不安」であることが分かります。ローンの審査に通り、契約書にサインをしたら買うことはできる。でも、購入後の人生において、子どもの教育費はいつどれくらいかかるんだろう?住宅ローンを返済しながら教育費を払って、老後のお金を貯められるのだろうか?途中で病気になって働けなくなったり医療費が発生したりしたらどうしたらいいのだろう?と疑問が湧いてきます。

住宅を買うことはできても、買った後に自分の人生が失敗しないだろうか、というのがお客様の不安なのです。住宅を買う前にもし、買った後のライフプランやお金のことが分かれば、安心して契約を進められる。そのためにFPに相談しよう、と思っているのです。

オンラインインタビュー時の様子

相談を受ける際に心掛けていることがあれば教えてください!

たくさんありますが、根本的に意識していることは、「その日お会いするお客様に絶対に役に立ちたい」ということです。面談の1時間前くらいから自分に何度も言い聞かせて、100%お客様の利益を考える自分自身を作り上げていきます。

面談中も、目の前のお客様に今役立つ情報は何か、どんなアドバイスをしてあげたらいいのか、頭をフル回転させながら提供する情報を考えています。

少しでも違うこと、例えば何かしらの自分自身の利益、のような事を考えていると、必ずお客様に伝わると思っています。言葉以外で伝わる情報ってすごく多いんです。例えば洋服屋の店員さんにアドバイスされている時に、それが本当に自分のためのアドバイスをしてくれているのか、単に洋服を売りたいだけなのか、なんとなく分かりますよね。(笑)

他に具体的に意識していることとしては、ご夫婦のお客様が同じ方向を向けるようにすることです。お客様は、ご夫婦で相談に来られる場合がほとんどなのですが、最初から考えが一致しているとは限りません。

購入したい住宅の金額や子どもの教育方針、お金に対する価値観など、ぴったり合っていることもあれば、少し違う場合もあります。

お客様とお話する中で、どれくらいのずれがあるかを見極めながら、自然に同じような認識になってもらえるように意識しています。あくまでお客様が自分で判断しながら考えが変わっていく、私は必要な情報をどんどん提供していく、といったイメージです。

ライフプランの窓口を見ている方に向けて、お金のアドバイスをお願いします!

お金に関しては、「全体像で考えましょう」とアドバイスしたいです。毎月いくらなら払えるかな、といったピンポイントで捉えるのではなく、例えばこれからの人生50年間で支払うお金と得られるお金はどうなのか、という大きな視点で考えるといいと思います。

もう一つは、「○○には年収の○%まで!」のようなアドバイスは鵜呑みにしない方がいいということです。

例えば昔は「エンゲル係数」といって、収入に占める食費の割合で裕福かどうかが分かる指標が盛んに使われていました。でもそれは、価値観が多様化する前の、どの家庭も住む家や支出項目が似ていた時代のものなんです。今は価値観が多様化しているので、例えば雑誌などによくある「適切な住宅ローンの返済額は収入の○%まで!」というアドバイスは全く意味がありません。

人がそれぞれ抱えているものも違いますし、価値観もお金の使い方も違います。食べることが生きがいの人は食費に10万円使うかもしれませんが、食に興味ない人は2万円でいいかもしれません。大事なことは、その人がどんな人生を生きたいかです。価値観に合ったお金の使い方をするために、ライフプランを使ったシミュレーションをして、それで問題がなければ、自由にお金を使えるわけです。

プライベートな部分もお聞きできればと思いますが、平岡さんはお休みの日などはどのようなことをされていますか?

6歳の息子がおりまして、休みの日は子どものサッカーとスイミングですね。

サッカーは、お父さんも一緒に練習に参加しないといけないチームなので、日曜の朝9時は、子どもと一緒にサッカーの練習をしています。未経験は私ともう一人のお父さんだけで、他は皆さん経験者なので大変です。(笑)

あとはゴルフが好きでしたが、この6年はとにかく子育てに注力していたので、あまりできませんでした。子どもが小学校に入ったら、もう少し趣味に時間が使えるようになるかなと思っています。

最後に一言お願いいたします!

私は、常に自分が進化していないと嫌なんです。

あらゆる分野で日々進化していかないと気が済まないタイプで、例えば今は週3くらいでスポーツジムに通っていますが、自分の身体も進化させていきたいと思っています。

FPとしてのスキルももちろん進化させたいです。1年前と今とを比較すると、お客様へのコンサルティングプロセスとか内容も変わっていて、私がどんどん進化していくので、同じお客様に対しても与えられるものがどんどん増えていきます。そんな私のコンサルティングを体験してみたい方がいらっしゃいましたら、ぜひご相談に来ていただけたらと思いますね。

インタビュー:浅岡諒 

hiraoka FP

FPプロフィール

平岡優和FP

アイ・ティ・コンサルティング所属。大学卒業後マーケティングコンサルタントを経て生命保険会社へ転職しFPとしての活動をスタート。 12年経験を積んだ後、活動の幅を広げるため独立系FP会社へ移籍。生命保険に強いファイナンシャルプランナーとして相談業務、セミナー講師、ライフプラン設計等を日々行っている。