保険を見直す機会として、「結婚」を期に見直すという方も多いかと思います。
それでは、結婚を期に保険を見直す場合、どんなことに注意したらよいのでしょうか?
<ライフスタイルや職業によって保険を見直そう>
まずはじめに、結婚したからといって、必ずしも保険に加入しないといけないか?
というと、実はそうでもありません。
加入するべきかどうかはライフスタイルや職業によっても異なります。
夫婦2人の共働き世帯の場合
子供がいない夫婦2人の共働き世帯の場合、加入するべき保険は独身時代とほぼ変わりません。
配偶者に万一のことがあったとしても、多額の死亡保障などは必要ありません。
一生DINKSで夫婦2人の生活を希望される方は、200万円~400万円程度の葬式費用が出る医療保険、もしくは死亡保障を検討しましょう。
また、いつかは、子供が欲しいと考えているご夫婦でしたら、お子様誕生以降に死亡保障への加入を検討しましょう。
出産前までは、子供の将来の教育費や住宅購入(ご希望の方のみ)に向けて貯蓄を行う「お金の貯め時」の時期になりますので、趣味や旅行を楽しみつつ、貯蓄に励みましょう。
ただ、DINKSも、将来子供が欲しいと考えているご夫婦も、病気やケガに備えて医療保険は加入した方が良いかと思います。
会社にお勤めの場合は、会社の健康保険からも給付金が出る場合も多いので、入院時に日額5,000円程度の医療保険等で備えると良いでしょう。
自営業やフリーランスの場合は、入院日額10,000円程度あると安心かと思います。
専業主婦(夫)世帯の場合
専業主婦(夫)世帯の場合、配偶者に万一の際、実家を頼れるのか、すぐ働けるのか等によっても異なりますが、共働き世帯同様、200~400万円程度の葬式費用に加えて、半年から1年分の生活費がまかなえる程度の死亡保障があれば良いかと思います。
専業主婦世帯も、共働き世帯同様、医療保険の加入はした方が良いでしょう。
夫もしくは妻が自営業者(フリーランス)の場合
会社によっても異なりますが、会社員であれば、傷病手当金や死亡退職金が支給されたり、傷病休暇があったりと手厚い保障がある場合が多いので、一度、会社や健康保険組合の制度を確認してみましょう。
一方、自営業者やフリーランスですとそのような待遇が少ないかと思います。
病気やけがで働けなくなる場合を想定して、収入保障保険や医療保険等の加入を検討しましょう。
<保険を見直す時の注意点>
保険を見直す際の注意点がいくつかあります。
まず、今現在、加入している保険を全て確認しましょう。自分で保険加入した記憶がなくても、実は親が加入してくれていたというケースもありますので、今一度、保険を確認してみましょう。
次に、本当に保険を見直す必要があるのかをきちんと確認しましょう。
保険の種類や解約時期によっては、途中で解約すると支払った金額よりも戻ってくる金額が少なくなってしまうものもあります。
その保険を今解約する必要があるのか、また、解約するといくら戻ってくるのかをきちんと確認し、必要があれば専門家に相談してから保険の見直しを行いましょう。
最後に、今現在加入している保険から新規の保険に切り替える際、新規の保険にきちんと加入できたことを確認してから、既存の保険を解約しましょう。
順番を間違えると、新規の保険にも加入できず、既存の保険に後戻りもできない無保険の状態になってしまう可能性もあります。
<まとめ>
ご紹介したように、結婚後の保険加入はライフスタイルや職業ごとに違います。
また、お子さんが誕生した時が最も保険の加入が必要な時です。
お子さんが誕生する前までは、多額の死亡保障は不要ですので、必要最低限の保険に加入し、できるだけ貯蓄を増やす事を考えましょう。
監修者:高橋成壽(ファイナンシャルプランナー、CFP(R))