いよいよ新婚生活がスタート!
今まで別々の住まい、別々の家計でしたが、これからは同じ住まいでひとつの家計になるという新婚家庭が多いかと思います。
今後は、夫婦で協力して教育資金や老後資金など様々な出費に備えなくてはなりません。
その際、夫婦のお財布を別々にした方がお金が貯まるのでしょうか?それとも、夫婦で1つの財布にした方が良いのでしょうか?
それぞれメリットやデメリットを含めてみていきましょう。
目次
夫婦別財布のメリットとデメリット
夫婦別財布とは、夫婦それぞれの収入から、住居費や光熱費は夫、生活費や教育費は妻など費用ごとに分担、もしくは、住居費を夫婦で半分ずつ負担といった、割合で分担というように、支出を夫婦それぞれが分担することです。
比較的、夫婦それぞれに収入がある、共働き家庭に多いパターンになります。
メリット、デメリットとしては下記があげられます。
夫婦別財布のメリット
- ・費用負担分以外は、自由に使えるお金が多い
- ・相手に自分の収入を隠せる
- ・相手と金銭感覚を合わせる必要がない
夫婦が財布を別にすることで、個々の自由度が高まると同時に、経済的な自立が促進されます。最初に挙げられるメリットは、自分のお金を自分の判断で使える自由があることです。共有の財布を使用していると、予期せぬ出費が発生した際に、自分の欲しい物を諦めなければならない場合があります。しかし、財布を分けていれば、独身時代のように自分の収入の使い道を自分で決めることができ、生活費を除いた余裕資金で趣味や自己投資に充てることが可能になります。
また、財布を分けることで、お金の使い方に対するパートナーからの干渉が減少します。共有財布の場合、支出の内容がパートナーに透明であり、キャッシュレス決済の普及により、購入履歴が即座に共有されることもあります。これが、お互いのプライバシーを侵害し、ストレスの原因となることも少なくありません。しかし、別財布制では、趣味や旅行、投資など、自分の意志でお金を使うことができ、サプライズの準備もしやすくなります。
さらに、夫婦別財布は、生活費の負担を公平に分担することができる利点もあります。例えば、住宅ローンは夫が、食費や日用品は妻が担当するなど、収入に応じて支出を分担することで、どちらか一方に負担が偏ることがなくなります。これにより、お互いの経済的な負担が軽減され、精神的な余裕も生まれます。また、経済的な自立が促されるため、貯蓄を増やす意欲も高まるでしょう。
夫婦が財布を別にすることは、自由度の向上、プライバシーの保護、経済的負担の軽減という三つの大きなメリットをもたらします。お互いの信頼と尊重のもと、別財布制を選択することで、より健全で幸せな家庭生活を築くことができるでしょう。
夫婦別財布のデメリット
- ・相手の収入がわかりづらい
- ・家計全体の収支が把握しづらい
- ・収支が不明確な事が多く、なかなか貯金がたまりづらい
- ・どちらか一方に浪費傾向があると、片方でしか貯蓄できない
夫婦別財布制度を採用することには、一見プライバシーの保護や自由度の高さなどのメリットがあるように思えますが、実際にはいくつかのデメリットが存在します。その中でも特に重要なポイントを挙げると、収入や支出の透明性の欠如、家計全体の管理の難しさ、貯蓄への影響、そして不公平感の発生が挙げられます。
収入や支出が透明ではないため、夫婦間でお互いの財務状況が不明確になりがちです。例えば、ある月に夫が固定費用を支払い、その内訳を妻に共有しなければ、妻は家計の詳細を理解できず、適切な節約ができません。また、急な出費が発生した際に、どちらが負担すべきかの決定が困難になり、ストレスや争いの原因となることもあります。
貯蓄に関しても、別財布制度では各自が自己管理を行う必要がありますが、これが十分に行われない場合、家計全体としての貯蓄が進まない可能性があります。特に、一方が貯蓄に積極的でない場合、もう一方だけが貯金をしても家計全体としては十分な貯蓄ができない状況に陥ります。
不公平感の問題も無視できません。生活費の分担や突発的な出費に対して、一方が常に多くを負担することになれば、時間が経つにつれて不満が溜まり、夫婦間の関係に悪影響を及ぼす可能性があります。このような状況を避けるためには、支出項目の明確な分担だけでなく、貯蓄の目標設定も含めた定期的な財務計画の共有が重要です。
夫婦別財布制度は、一見自由で独立した財務管理を可能にするように思えますが、実際には家計全体の管理を難しくし、貯蓄の達成や夫婦間の信頼関係に悪影響を及ぼす可能性があります。これらのデメリットを避けるためには、収入や支出に関する透明性の確保、定期的な話し合いを通じた計画の共有が不可欠です。
夫婦別財布で上手に家計管理するには?
夫婦が別財布で家計を管理する際には、貯金を増やすことが大切です。お互いの信頼と協力のもと、効率的な家計管理を行うことで、共に望む将来を実現させることができます。ここでは、夫婦が別財布で家計を管理しながらも、お金を貯めるためのコツを紹介します。
まず、共同の口座を持つことが重要です。この口座には、双方が一定額を拠出し、固定費や共通の生活費を支払うようにします。これにより、お金の流れが一目でわかり、管理がしやすくなります。また、月末に残ったお金を貯蓄に回したり、夫婦でのご褒美に使ったりすることで、貯金を楽しみながら行うことができます。
次に、貯蓄計画や収支を共有することも大切です。家計簿アプリを利用して、毎月の収支を可視化することで、無駄遣いを見つけやすくなり、節約ポイントも明確になります。夢や目標を実現させるためには、具体的な計画を立て、お互いの理解と協力のもとで目標に向かって努力することが大切です。
また、急な出費に備えることも重要です。共同口座に緊急用の資金を確保しておく、賞与の一部を緊急用に回すなど、事前に対策を立てておくことで、万が一の時にも安心です。
夫婦が別財布で家計を管理する場合でも、お互いに責任を持って貯金をすることが大切です。共有の目標に向かって、お互いが協力し合うことで、貯金を成功させることができるでしょう。夫婦での生活を豊かにするためにも、これらのコツを活用して、効果的な家計管理を行ってください。
夫婦で1つの財布のメリットとデメリット
夫婦で1つの財布とは、夫婦で共通の口座(おさいふ)を用意し、夫婦のおこづかい以外の収入を全額振り込み、そこから生活費や住宅費を引き落とす方法です。
パートや専業主婦家庭にも多いパターンになります。
夫婦で1つの財布のメリット
- ・家計全体の収支が把握しやすい
- ・全体の収支がわかるので貯蓄がしやすい
- ・家族で節約意識がうまれやすく、協力意識も芽生えやすい
- ・1つの財布だと、夫婦どちらか家計管理が得意な方が行える
夫婦で1つの財布のデメリット
- ・夫婦別財布にくらべて、自由に使えるお金が少なくなりがち
- ・自分の収入が相手にわかってしまう
- ・家計管理が夫婦どちらか一方の負担になりやすい
夫婦で協力体制が取りやすいのは、夫婦で1つの財布方式になります。
一か所にお金を集めますので、全体の収支が把握しやすく、支出も明確です。
また、夫婦どちらか一方が家計管理が苦手でも得意な方が担当できるというメリットもあります。
デメリットとしては、相手に収入がわかってしまうことや、おこづかい制に不満を持つ方も多いので、そこをうまく調整する必要がある点です。
まとめ
2016年12月に220名の共働き男女を対象にマイナビニュースが行った「夫婦のお財布事情」の調査によりますと、
- ・夫婦で1つの財布の割合:51.8%
- ・夫婦別財布の割合:48.2%
となっています。
夫婦で1つの財布の割合がやや多いという結果がでましたが、「お金が貯まる」という観点からいうと、やはり家計全体の収支が把握ができ、家族で節約意識が芽生えやすく、家計管理が得意な方が行えるというメリットがある「夫婦で1つの財布」に軍配が上がるでしょう。