厚生労働省の平成28年の「簡易生命表」によりますと、50歳の平均余命は、男性32.54年、女性38.21年となっています。
DINKSの女性が50歳で仕事をやめる場合、いくら預金があればその後生活していけるのでしょうか?
はじめに、退職後に生活費がいくら位かかるかを確認していきましょう。
目次
夫婦2人の生活費はいくらかかるの?
総務省の平成29年の「家計調査 月額生活費収支の概況勤労世帯(二人以上の世帯)」によりますと、年代別の生活費は以下のようになります。
50歳~59歳 | 342,952円/月 | 4,115,424円/年 |
---|---|---|
60歳~69歳 | 277,283円/月 | 3,327,396円/年 |
70歳~ | 238,650円/月 | 2,863,800円/年 |
年金や退職金はいくらもらえるの?
厚生労働省の平成28年の「厚生年金保険、国民年金概況」によりますと、毎月の年金の平均受給額は145,638円となります。
また、経団連の調査によりますと、管理・事務・技術労働者総合職の人が60歳で定年退職した場合の退職金は、大学卒2374.2万円 高校卒2047.7万円となっております。
50歳以降に必要な金額をシミュレーションしよう
上記のデータを元にDINKSの女性が50歳で仕事をやめるには、預金がいくら必要かをシミュレーションしてみましょう。
前提条件
- ・夫会社員 83歳で死亡
- ・妻会社員 89歳で死亡
- ・夫死亡後、生活費は半額とする
※年金額は、上記の厚労省のデータにより夫婦とも同額とする
※厚生労働省「平成28年簡易生命表」50歳の平均余命を元に死亡年齢を仮定
生活費
50歳~59歳 | 342,952円/月 | 4,115,424円/年 | 41,154,240円/10年 |
60歳~69歳 | 277,283円/月 | 3,327,396円/年 | 33,273,960円/10年 |
70歳~79歳 | 238,650円/月 | 2,863,800円/年 | 28,638,000円/10年 |
80歳~83歳 | 238,650円/月 | 2,863,800円/年 | 11,455,200円/4年 |
84歳~89歳 | 119,325円/月 | 1,431,900円/年 | 8,591,400円/6年 |
妻が50歳から89歳までの生活費の総額は、1億2311万2,800円となります。
年金受給額
65歳から毎月145,638円の年金が支給されるので、年間174万7656円となり、
- ・夫⇒83歳までの18年間総額で3145万7808円
- ・妻⇒89歳までの24年間総額で4194万3,744円
となります。
よって、夫婦の年金総受給額は7340万1552円となります。
DINKSの女性が50歳で仕事をやめる場合にいくら貯めればいいの?
先述の生活費総額1億2311万2800円から夫婦の年金総受給額7340万1552円を差し引くと、50歳時には4971万1248円の貯蓄が必要となります。
仮に、先述した退職金額を夫が受け取れる場合は、2374.2万円のプラスになります。
その場合は、DINKSの女性が50歳時に必要な貯蓄額は、2596万9248円(4971万1248円‐2374.2万円)となります。
妻にも退職金がある場合は、必要金額がさらに少なくなります。
この金額を目安に貯蓄や資産運用をしてみてはいかがでしょうか?