2016年総務省が調査した「労働力調査」によりますと、
夫婦の6割が共働き家庭になります。

共働き夫婦は、2馬力になる分、専業主婦家庭と比べて
収入が多くなる傾向があります。夫婦ともに会社員ですと、
年金も高くなり、生涯を通して経済的に余裕があるケースが多いです。

しかし、収入が高い一方で、専業主婦家庭よりもコストをかけすぎ、
支出がかさむ共働き家庭が多いのも事実です。

共働き夫婦が上手にやりくりするコツをみていきましょう。

<共働き家庭の主な家計管理方法>
まず、収入源が二つに分かれている共働き夫婦には、
どのような家計管理方法があるかを確認してみましょう。

・おこづかい型
共通の口座(おさいふ)に夫婦のおこづかい以外の収入を全額振り込み、
そこから生活費や住宅費を引き落とす方法です。

メリットとしては、夫婦の収入もお互い把握できる一方で、
おこづかいの少なさに不満を持つ人も多いようです。

・費用まとめ型
共通の口座(おさいふ)を用意し、夫婦それぞれが毎月定額の生活費等を
1つの口座に振り込み、それ以外は各々自由なお金になります。
おこづかい型に比べ、自由に使えるお金が比較的多いので、
不満やストレスはたまりにくいというメリットがあります。

しかし、夫婦の収入をお互い知らず、相手が貯金してくれているだろう
と思っていたら、お互い全く貯金がなかったというケースもあります。

・費用分担型
住居費や光熱費は夫、生活費は妻といったように、支出をそれぞれ分担する方法です。
こちらも費用まとめ型と同じように、自由に使えるお金が多い一方、
夫婦の収入額が不明な事が多く、なかなか貯金がたまらないというケースも多いようです。

<共働き家庭が陥りがちな習慣>

・外食費が多くなりがち
共働き夫婦によくありがちなのが、外食費の高コスト化です。
たとえば、仕事で疲れたのに、帰ったらご飯まで作らなきゃいけない・・・
大変ですよね。せめて、テイクアウトにする、外食回数を少しだけ減らす、
たまの外食をごほうび的にするなど、改善できるところは改善してみましょう。

・独身時代、DINKS時代からの支出を減らせない
30代の夫婦に多いのが、子どもが生まれた後も、独身時代やDINKSの時代と
同じように支出してしまうというものです。収入はその頃とさほど変わらない、
もしくは育休中などで収入ダウンしているのにも関わらず、
出産前と同様にお金を使っている家庭が多くあります。

子供の成長とともにますます出費が増えますので、携帯電話を
格安会社に変えるなど、できるところからコストダウンをしていきましょう。

<FPがおすすめする、共働き夫婦の3STEP家計管理方法>

STEP1貯蓄編
最初に、貯蓄する目的、金額、期限を明確化しましょう。
ハワイ旅行、マイホームの頭金、子供の大学資金等を
いつまでにいくら貯めるかを考えましょう。

ゴールが決まったら、それに向けて、夫婦お互いの収入に応じた割合の
貯蓄額を一つの口座にまとめ、毎月積立します。
毎月残ったお金を貯蓄すると、月によって貯蓄できる時とできない時がでてくるので、
最初に積立分を差し引きます。

STEP2
住宅費や教育費、光熱費などの生活費口座に、夫婦の収入に応じた割合の金額を振り込みます。
同様に、投資用口座も作り、収入割合に応じた額を振り込みます。
残りは、余剰金としておこづかいや突発的な支出に備えます。
毎月1度、収入を4つの口座(おさいふ)に振り分け、オンラインで振り込みするだけで
強制的に貯蓄するシステムができます。
こちらは、先述した費用まとめ型と費用分担型を組み合わせた進化版になります。

STEP3
夫婦できちんとお金について話し合いましょう。
実は、ここができていない方が一番多いのではないでしょうか?
日本人は、なかなかお金の事を他の人に話したがりません。夫婦でもしかりです。
しかし、いつまでにいくら必要か?そのためにはどうすれば良いか?支出は妥当か?など、
夫婦で定期的にお金について話し合う時間はとても重要です。
これを期に、一度夫婦でお金について話し合う時間を持たれてはいかがでしょうか?