共働き家庭が住宅ローンを借りる際、夫(もしくは妻。いずれか収入が多い方)一人で借りるのか
夫婦で借りるのかなど、いくつかの選択肢があります。

夫婦がそれぞれ住宅ローンを借りる場合のメリットと注意点についてみていきましょう。

<今の年収でいくらまで借り入れできる?>
まず、今の年収でいくらまで住宅ローンを借りられるかみていきましょう。

■前提条件
年収400万円
他の借り入れなし
元利均等返済にて35年借り入れ

変動金利など金利選択型の場合、3,117万円までの借り入れが可能です。
フラット35の場合は、3,871万円までの借り入れが可能です。
※楽天銀行の金利選択型で試算

<ペアローン>
上記の試算結果の金額よりも多く借り入れしたい場合、
夫婦がそれぞれにローンをくむ「ペアローン」という方法があります。
多くの金融会社が取り扱っている比較的メジャーな住宅ローンになります。
夫は妻の、妻は夫の連帯保証人になる必要があります。

メリットとしては、夫婦それぞれ住宅ローン控除を受けられるので、
節税効果が大きいことがあげられます。
また、2人とも所有権を持つことが可能です。
団体信用生命保険もそれぞれが加入します。

注意点としては、夫婦二人で2本の住宅ローンを持つことになるので、
コストは倍かかります。しかし、妻が10年以上退職予定もなく働く予定があるのでしたら、
住宅ローン控除を2人で受けられる分、プラスになることが多いでしょう。

<収入合算(連帯保証型)>
連帯保証型とは、夫がメインで住宅ローンを借り、妻が連帯保証人になる方法です。
妻は連帯保証人ですので、夫の住宅ローン返済が滞って初めて、妻の支払い義務が発生します。

メリットとしては、夫一人で住宅ローンを借りられない場合に、
妻の収入を合算することができるので、より多くの住宅ローンを借りることが可能です。

注意点は、住宅ローン返済義務があるのは夫のみなので、
住宅ローン控除は夫のみが受けられます。
所有権も夫のみになります。

<収入合算(連帯債務型)>
連帯債務型とは、夫婦二人が共同で1つの住宅ローン返済を行う方法です。
つまり、3000万円の住宅ローンを借りた場合、夫5割、妻5割の負担割合とすると、
1500万円ずつを1つの銀行に返していくイメージです。

メリットとしては、夫婦の負担割合に応じた住宅ローン控除を
それぞれが受けることが可能です。
所有権も2人それぞれが持つことができます。

注意点としては、団体信用生命保険は、通常、一人しか加入できないため、
夫に万一のことがあっても妻は返済を続けなくてはなりません。
そのため、生命保険を増額するなどして対策をとる必要があります。

連帯債務型の代表的なものは、フラット35になります。

通常、住宅ローン返済は、長期に渡って行うものです。
妻が一生働くつもりなのか、出産後すぐに退職するのかなど、
長期的にライフプランを考え、万一ライフプランが変わっても
住宅ローン返済が滞らないよう、無理のない返済計画を立てましょう。