住宅ローンには、主に変動金利、固定金利選択型、全期間固定金利の3つのタイプがあります。
それぞれ、メリットや注意点があり、悩む方もいらっしゃると思いますが、
「ミックスローン」という変動金利と固定金利の両方をいいとこどりするという方法もあります。
まずは、金利の特徴からみていきましょう。

<金利の特徴>
■変動金利
変動金利は、金利が変動するタイプ。変動金利の一番のメリットとしては、固定金利よりも金利が低いこと。

■固定金利選択型
固定金利選択型は、基本は変動金利で最初の5年間や10年間は固定金利を選択できるというもの。

■全期間固定金利
全期間固定金利は、返済完了までずっと金利が変わらない。フラット35などがこのタイプになります。

<金利の選び方>
金利の基本的な選び方としては、金利が上がる金利上昇時には、
金利が上がっても毎月の支払額が変わらない「固定金利」、
金利が下がる金利下降時には、毎月の支払額が下がる可能性のある「変動金利」を選ぶと
良いとされています。ミックスローンは、変動と固定金利の両方のメリットを受けられます。

また、変動金利と固定金利の両方を借りることで、金利が上がりそうなときは
変動金利を多めに繰り上げ返済する、金利が下がりそうなときは固定金利を多めに
繰り上げ返済をする等、金利が変動する局面で対策が取りやすいのもメリットです。

では、どのような方がミックスローンを選ぶと良いのでしょうか?

夫婦共働きで別々に住宅ローンを組む方でしたら、たとえば、夫は35年固定金利で借り、
妻は15年の変動金利で借りると妻の分は教育費のピークを迎える前に完済できるので、
家計の負担が軽くなります。

<金利をシミュレーション>
変動金利のみ、固定金利のみ、ミックスローンの3パターンでシミュレーションしてみましょう。

1. 35年2,500万円を変動金利で借り入れ
■変動金利
楽天銀行 フラット35 2018年2月13日時点の適用金利・・・0.527%
毎月の返済額 65,195円
総返済額 27,381,702円

2. 35年2,500万円を固定金利で借り入れ
■固定金利
楽天銀行 フラット35 2018年2月13日時点の適用金利・・・1.4%
毎月の返済額 75,327円
総返済額 31,637,290円

3. 35年2,500万円ミックスローンの借り入れのうち
1,500万円変動金利、1,000万円固定金利で借り入れ
■変動金利
楽天銀行 フラット35 2018年2月13日時点の適用金利・・・0.527%
毎月の返済額 39,117円
総返済額 16,428,930円

■固定金利
楽天銀行 フラット35 2018年2月13日時点の適用金利・・・1.4%
毎月の返済額 30,130円
総返済額 12,654,834円

変動+固定金利の
毎月返済額合計 69,247円
総返済額合計 29,083,764円

ミックスローンは、変動金利と固定金利の割合を自分で決めることも可能です。
同じくらいの割合にする場合は、毎月返済額、総返済額は変動金利より高く、
固定金利よりは安くなります。
万一、金利が上昇しても固定金利で借りている分、多少のリスクヘッジが可能です。

<ミックスローンの注意点は?>
変動金利と固定金利のいいとこどりができるミックスローンですが、
複数から借り入れをするため、1つの住宅ローンを借りるよりも手続きや管理が複雑になります。

また、金融会社によっては複数からの借り入れ分、諸経費が余計にかかる恐れもありますので、
ミックスローンを選択する際には総合的に見て判断しましょう。