2019年4月より国民年金保険料が値上がりしました。

保険料の値上げは、2017年度に上限の16,900 円に達して、引き上げ完了したはずですが、なぜ、さらなる値上げをすることになったのでしょうか?

今回は、国民年金保険料の値上がりの推移や背景についてご紹介したいと
思います。

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目次

国民年金保険料とは?推移や背景は?

国民年金とは?

まず、国民年金のおさらいをしますと、国民年金とは20歳から60歳まで全員が加入するしくみになっています。

また、加入者は次の3種類の年金いずれかに加入することになります。

  • ・第1号被保険者:自営業やフリーランスなど
  • ・第2号被保険者:会社員、公務員など
  • ・第3号被保険者:会社員や公務員の妻(専業主婦)など

会社員や会社員の妻は、厚生年金に加入していることで、保険料を支払っているため、国民年金保険料を直接支払うことはありません。

よって、今回、ご紹介する国民年金保険料の値上がりは、第1号被保険者の自営業やフリーランスの方にかかわってきます。

国民年金保険料の推移は?

国民年金保険料の納付は、1961年(昭和36年)4月より行われ、物価の違いはあるものの、35歳未満で月額100円、35歳以上で月額150円という金額でした。

以後、保険料は徐々に引き上げられ、1975年(昭和51年)より月額1100円、1993年(平成5年)より月額10,500円、2010年(平成22年)より月額15,100円となりました。

毎年段階的に保険料を引き上げてきましたが、2017年度に上限の16,900 円に達して保険料の引き上げが完了しました。

しかしながら、2019年4月より国民年金保険料はさらなる値上げをすることになりました。

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さらなる国民年金保険料の値上げの背景

さらなる国民年金保険料の値上げの要因としては、次世代育成支援のため、2019年4月から自営業者やフリーランス等の第1号被保険者に対して、「産前産後期間の保険料免除制度」が施行されることに伴い、国民年金保険料の値上げを実施することになりました。

これを受けて、2019年度分より、保険料が月額100円引き上がりましたが、実際の保険料は、名目賃金の変動に応じて毎年度改定されるので、2019年度は月額16,410円になります。

産前産後期間の保険料免除制度とは?

ちなみに、2019年4月より施行された、産前産後の国民年金保険料免除制度とは、出産予定日の前月から産後3か月までの合計4か月の間、月々の保険料が免除になる上に、受給額に全額反映されるという制度になります。

※多胎妊娠の場合は、出産予定日の3か月前から出産後3か月の合計6か月間
※出産とは、妊娠85日(4か月)以上の出産をいいます。(死産、流産、早産を含む)

この制度は、会社員が加入している厚生年金では、2014年4月から実施されていた制度になり、今回、国民年金でもこの制度が導入されたのは当然の流れとも言えるでしょう。

今回は、国民年金保険料の値上げの推移や背景についてご紹介しました。

今後、幼児教育・保育無償化等も含め、国民年金・厚生年金保険料のさらなる値上がりは避けられないのかもしれません。

(文:山崎美紗)

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