「予備校に通いたいけどお金がかかりそう…」

「予備校に必要な費用はどれくらい?」

と悩んでいる方もいるでしょう。

大学受験をする際に便利なのが予備校です。予備校ではプロの講師の授業を受けることで学力を効率よく伸ばせます。志望校合格の可能性もぐんと上げることができるでしょう。

しかし、実際に予備校に通うとなると心配なのが費用です。かなりの金額がかかるのではないかと不安に感じている人もいるのではないでしょうか?

そんな人に向けて、今回の記事では以下のことを解説します。

・予備校で必要な費用

・大手予備校ごとの費用の違い

・予備校の費用を安くする方法

記事を読むだけで予備校の費用について詳しく知ることができるでしょう。予備校を検討している方はぜひ参考にしてくださいね。

1.予備校で必要な費用

予備校に通う際、必要になるのは以下の5つの費用です。

・入学金

・授業料

・模試代

・季節の講習や合宿代

・通学費用

それぞれの費用の特徴や相場について解説します。

(1)入学金

多くの予備校では入塾時に入会金がかかります。入会金は予備校ごとに異なり、さらに現役生か既卒生かによっても異なります。

現役生の入会金は1〜5万円程度のところが多いです。既卒生になると7〜12万円程度になります。

予備校によっては期間限定で入学金を安くしたり無料にするキャンペーンを行なっています。また、説明会に参加すれば安くなるということもあります。

(2)授業料

授業料は予備校の種類や科目数によって大きく変わります。また、既卒生は1日中授業を受けることができるため、授業料は高くなりやすいです。授業スタイルで言うと、集団授業よりも個別授業の方が授業料は高いです。

国数英の3科目の授業を受ける場合、大手の予備校だと1年間で50〜100万円程度かかるとも言われています。他にも理科や社会を追加すると授業料は高くなります。

同じ科目数であっても、理系や文系、志望大学のレベルによって授業料は変動します。一般的には理系の方が授業料が高くなりやすいです。加えて、難関大学を志望している場合、授業のレベルも上がるため授業料が高くなることが多いです。

(3)模試代

共通テスト模試の場合、1回あたり3000〜7000円程度の模試代がかかります。記述模試や大学別の冠模試なら1万円近くかかるものもあります。

1回1回の模試にかかるお金は安いですが、受験生であれば月1回ペースで模試を受けることになるので、合計額は10万円ほどになります。

(4)季節の講習や合宿代

夏期講習や冬期講習、予備校が行う勉強合宿の費用は授業料に含まれていません。講習や合宿の費用は科目数や日数により異なります。

安いものだと2〜3万円前後で済むこともありますが、大規模な講習や合宿だったり科目数を多くすると20〜50万円かかることもあるようです。

(5)通学費用

予備校が家から遠い場合、交通費もかかります。電車やバスで通う場合、交通費も予備校にかかる費用として含めるようにしてください。

現役生であれば学割で定期を購入できますし、既卒生であっても予備校によっては学割が使えることがあります。

2.大手予備校の費用の違い

予備校にかかる費用は予備校によって大きく異なります。なので、費用の平均を見るのではなく各予備校の費用を見た方が参考になるでしょう。

ここでは、数多くある予備校の中から大手と呼ばれるところの費用をまとめました。予備校費用を比較したい方は参考にしてください。

(1)河合塾

河合塾は、入会金が現役生と既卒生で2倍以上変わります。しかし、現役の時に河合塾に通っていてそのまま浪人になった場合は、新しく入会金を払う必要はありません。

授業料は目安として以下に示しましたが、実際は多くのコースに分かれているため人により異なります。

・入会金…現役生:33,000円・既卒生:77,000〜110,000円

・授業料…現役生:1教科あたり年間15〜20万円・既卒生:1教科あたり年間15〜30万円

河合塾でかかる費用は、他の予備校と比較すると、ちょうど中間程度の額です。高くもなく安くもないため、予備校を費用面で比較する際の基準になるでしょう。

そのため、費用面で予備校を選ぶ際には、まず河合塾にかかる費用を出してから、その費用をもとにして比較するのがおすすめです。

(2)駿台予備学校

駿台の入学金は、免除される条件が複数あるため以下で示す料金よりも安く済むことも多いようです。入学説明会に参加するだけで半額になるため、入塾する際はできる限り説明会に行くようにしましょう。

・入会金…現役生:33,000円・既卒生:77,000〜110,000円

・授業料…現役生:1教科あたり年間20〜30万円・既卒生:1教科あたり年間20〜40万円

駿台も、河合塾と同様に多くのコースがあります。なので、かかる費用は人により大きく変わります。

(3)代々木ゼミナール

代々木ゼミナールは、目標大学によって選択する授業の組み合わせが変わります。自分の目標大学にあった授業料をチェックするようにしてください。

・入会金…現役生:16,500円・既卒生:88,000〜110,000円

・授業料…現役生:1教科あたり年間5〜10万円・既卒生:1教科あたり年間20〜30万円

同じ集団授業である河合塾や駿台と比べると授業料は安い傾向にあります。そのため、予備校にかかる費用を抑えたい人に向いているかもしれません。

(4)東進ハイスクール・東進衛星予備校

東進は映像授業を売りにしている予備校です。ただし、ハイスクールでは実際に授業を行なっています。そのため、ハイスクールと衛星予備校では少し授業料が異なります。

以下に示す費用は、ハイスクールと衛星予備校の両方を加味したものです。

・入会金…現役生:33,000円・既卒生:101,200円

・授業料…現役生:1教科あたり年間7〜30万円・既卒生:1教科あたり年間7〜30万円

衛星予備校の場合、1科目だけや特定の映像授業だけ受けることが可能です。ハイスクールだと、本科コースと呼ばれる年間を通じた授業を受けることが多いようです。

(5)四谷学院

四谷学院の入学金も、免除がとても多いです。なので、以下で示す額よりも安く済むかもしれません。

・入会金…現役生:33,000円・既卒生:110,000円

・授業料…現役生:1教科あたり年間10万円前後・既卒生:1教科あたり年間20〜30万円

四谷学院には科目別能力授業というものがあり、生徒の成績や能力によって選択できる授業が異なります。55段階個別指導があるため、やはり個々によってかかる費用は異なってくるでしょう。

(6)個別教室のトライ

個別教師のトライはマンツーマン授業が特徴です。生徒一人ひとりに合わせたカリキュラムを作成してくれるので、自分に合った受験勉強を行いたい人にピッタリです。

個別教室のトライは、授業時間や回数、科目数、講師のレベルによって費用が変わるため相場というものがありません。実際に費用を知りたい場合は問い合わせをしてみると良いでしょう。また、既卒生だからといって料金が高くなることはありません。

3.予備校の費用を安くする方法

予備校の費用には幅がありますが、どこの予備校も安くはありません。複数科目の授業を受けるとかなりの額になるため、どうにかして費用を抑えたいと思う方も多いでしょう。

今回の記事の最後に、予備校の費用を安くする方法を6つ紹介します。少しでも予備校費用を抑えたいのなら、ぜひ以下で紹介する方法を実践してみてくださいね。

(1)入会金が安くなる時期を狙う

多くの予備校で、入会金が安くなるキャンペーンを実施しています。キャンペーンが行われる期間は限定されていることが多いため、入塾前にはキャンペーンの有無を確認した方が良いでしょう。

キャンペーンにより入会金がどれだけ安くなるかは予備校により異なります。半額程度になるところもあれば全額無料になるところもあります。

少しでも予備校にかかる費用を抑えたいのなら、なるべく無料になるタイミングを狙うようにしてください。

(2)特定の科目だけ授業をうける

いくら授業料が安い予備校に通っても、多くの科目を取ると授業料は高くなります。授業料を抑えるためには、安い予備校に通うよりも特定の科目に絞って授業を受けた方が良いです。

受験に必要な科目の中から、重要度が高い順に優先度をつけてみましょう。苦手な科目の優先度を高めても良いですし、配点の高い科目を最優先にしても構いません。重要度をもとに科目を順番に並べたら、まずは優先度が最も高い科目のみ授業を受けるようにしてください。

特定の科目を受けるだけでも、成績は十分に上がります。むしろ、あれもこれもと多くの科目の授業を受けるよりも、一つまたは二つの科目に集中した方が効率も良くなります。

特定の科目のみ授業を受けることは、授業料を抑えるためだけでなく、効率的に勉強をするためにも役立つのです。

(3)季節の講習だけを受ける

季節の講習は、短期間で多くの知識を学ぶのにぴったりです。そのため、普段の授業は取らずに季節の講習だけを受けるという勉強方法もあります。

費用的に予備校が厳しくても、季節の講習を受けるだけで十分に学力を伸ばすことは可能です。通常授業よりも安い値段で多くの科目の授業を受けることもできます。

予備校の授業を受けたい、でもあまりお金は使いたくないという方は季節の講習に絞って受けるのがおすすめです。

(4)友人の紹介などで入る

友人や兄弟の紹介で予備校に入会すると、入学金や授業料が安くなることがあります。入りたい予備校に友人や兄弟がいるのならぜひ活用しましょう。

(5)特待生制度を活用する

予備校によっては、成績優秀者は授業料が一部又は全額免除されるところもあります。

大手の予備校だと、河合塾は現役生と既卒生を対象に、成績に応じて学費免除や賞金がもらえる制度があります。駿台では既卒生のみ対象で、成績に応じて授業料が全額または一部免除されます。代々木ゼミナールの特待生制度は既卒生を対象にしていて、授業料の免除の他に模試代も安くなるようです。東進ハイスクールは、東大特進コースのみ特待生精度があり結果によって科目ごとの授業料が安くなります。

仮に全額免除してもらえれば、予備校にかかる費用を大きく減らすことができるでしょう。自分の学力に自信がある人は、ぜひ活用してみてください。

(6)家から近い予備校に通う

これから何回も予備校に通うと考えた場合、意外とかかるのが交通費です。交通費を少しでも安くするには家から近い予備校に通うのが一番でしょう。

費用だけでなく、体力や時間の面でも家から近いというのは重要な要素になります。毎日のように通う予備校が家から遠いと、通学するだけで体力を消耗しますしストレスも溜まります。移動に時間を費やしすぎると肝心の勉強時間も減ってしまいます。

万全の状態で受験に臨むためにも、なるべく家から近くて通いやすい予備校を選ぶようにしましょう。

ライフプランの窓口 無料FP相談

4.まとめ

今回の記事では、予備校にかかる費用について解説をしました。予備校に通う場合、授業料だけでなく、入学金や模試代、講習代、他にも交通費など様々なお金がかかります。費用を計算するときはこれらすべてを合計して金額を出すようにしましょう。

また、予備校費用は各予備校によって異なります。この記事では大手予備校ごとの入学金と授業料の目安を紹介しました。もちろん、実際にかかる費用は取る授業の種類や志望校によって異なります。ですが、目安を知っておくことで、大体どのくらいかかるのか想定しておくことができます。

少しでも予備校にかかる費用を安くしたい人向けに、費用を抑える方法も取り上げました。予備校費用は高いですが、少しの工夫である程度まで安くすることができます。取り入れられる方法がありましたら、ぜひ実践して予備校の費用を安くしてみてくださいね。

今回ご覧いただいた記事の内容を具体的に
ファイナンシャルプランナーに相談しませんか?

ファイナンシャルプランナーが人生設計に基づく
キャッシュフロー表を無料で作成し、
今後の人生に関するお金の課題をアドバイスいたします。

お気軽にご利用ください。

監修 高橋成壽(たかはし なるひさ)
ファイナンシャルプランナー
・日本FP協会認定 CFP(R)
・1級ファイナンシャル・プランニング技能士
金融・投資アナリスト
・日本テクニカルアナリスト協会 認定テクニカルアナリスト(CMTA(R))
・証券アナリスト 第二次試験合格(CMA未登録)


連載・寄稿
・Yahoo!ニュース個人
・SankeiBiz
・東洋経済オンライン
・会社四季報オンライン
・bizSPA!フレッシュ