ユニセフ(国際児童基金)によると、
日本や欧米など豊かな国41か国に関する調査結果を発表しました。

その結果、下から数えて7番目である、
41か国中34番目という順位になりました。

幼児教育率自体は、押しなべて高いのですが、
日本が低い位置にいることで、
私たちの将来にどのような影響が及ぶのでしょうか。
■親の所得水準よる教育機会の差が出てくる
日本の幼児教育率は91%と、諸外国が100%に近い状態と比べて、
相対的に低いことがわかりました。

幼児教育率とは、幼児教育に関するクラスなどに参加したことの
ある人の割合で、日本は10人に1人は参加していないという事です。

自治体などでは、子育てのサポート教室などもありますので、
単純に情報が少ないだけかもしれません。
また、幼児教育に関する意識が低いことの表れであるという可能性もあります。

いずれにしても、幼児教育が子供の教育全体に及ぼす影響は大きく、
人間の脳は3歳までに8割、6歳までに9割完成されると言います。

ですから、子供の将来を真剣に考えるのであれば、
有料・無料を問わず幼児教育に触れる必要があるでしょう。

幼児教育というと、日本では英才教育のイメージがあります。

七田式、ピグマリオン、ベビーパークなど、
かなりの投資が必要な商業的な幼児教育があります。

一方で、親の子供への接し方などは、図書館で関連書籍を読めば、
無料でも学ぶことができます。

お金をかけるかどうかは家庭の判断ですが、
幼児教育は待ったなし、先延ばしにするメリットはなさそうです。

仕事や子供のお世話でいっぱいな親御さんが多いでしょうけれど、
一度立ち止まってお子さんに未来に思いを馳せる時間を持ってはいかがでしょうか?
■本当に学ぶべきは親子や夫婦のコミュニケーション方法
子育てがストレスになっている人がたくさんいらっしゃるのですが、
よく聞くと、夫が手伝ってくれない、自分の親との人間関係が円滑でないなど、
子どもとのコミュニケーション以前に、
対人コミュニケーションが上手でないケースが散見されます。

それもそのはず、対人コミュニケーションは学校で習う事はありません。
学校の先生がコミュニケーション下手であるケースもあるでしょう。

親子のコミュニケーションが円滑で初めて、
自分の子供とのコミュニケーションが円滑になるのです。

夫婦のコミュニケーションが円滑で笑顔が絶えないから、
子どもたちも安心して笑顔の絶えない家庭になるのです。

コミュニケーションの力は職場でも力を発揮します。

幼児教育に参加すると、必然的に親も学びます。
その中で子供の行動の意味が理解できると、
ストレス度合いが激減するようです。

子育てで親が育つと言いますが、
まさに、子育てについて学ぶことの無い日本で、
子育てしながら親自身が気付きを得て成長していくことも、
子育てをしていない社会全体が温かく見守る必要がありそうです。

事務局 FP 高橋成壽