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マンションの修繕費が足りていないって本当?国が定める修繕費の適正価格と将来負担

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マンションを購入する場合、毎月かかる費用として管理費と修繕積立金があげられます。
新築マンションの場合は、マンションの売主(分譲会社)が、修繕積立金や長期修繕計画を作成し、マンションの購入者に提示しています。

しかしながら、売主によっては、マンション購入金額が少しでもお買い得に見えるよう、修繕積立金を著しく低く見積もっているケースも見受けられます。
その結果、必要な修繕積立金が積み立てられず、修繕工事費が不足するという事態も起きています。
今回は、マンションを買う前に知っておきたい、国が定める「修繕費の適正価格」についてご紹介したいと思います。

<国が定める修繕積立金の適正価格は?>

そもそも、修繕積立金とはなんでしょうか?
修繕積立金とは、分譲マンションの建物の壁や床、エントランスなど、共有部分を維持、修繕する為に住民から毎月一定額を徴収し、定期的に行われる大規模な修繕に備えるための積立金になります。
基本的に、部屋の広さや階数により修繕積立金の金額が異なります。

また、マンションによっても修繕積立金の金額は異なり、潤沢に修繕費が積みあがっている所もあれば、不足して修繕が滞っている所もあります。
そのため、平成23年4月に国土交通省は「マンションの積立金に関するガイドライン」を作成し、修繕積立金の適正価格を提示しました。
それによりますと、修繕積立金の目安は下記の計算式で算出できます。

修繕積立金の目安=
専有床面積あたりの修繕積立金の額×購入予定のマンションの専有床面積(㎡)

■階数15階未満のマンション

建築延床面積 
 5,000㎡未満・・・平均値218円/㎡・月
   レンジ幅・・・165円~250円/㎡・月
 5,000~10,000㎡・・・平均値202円/㎡・月
   レンジ幅・・・140円~265円/㎡・月
 10,000㎡以上・・・平均値178円/㎡・月
   レンジ幅・・・135円~220円/㎡・月

■階数20階以上のマンション 

建築延床面積 
 平均値206円/㎡・月
   レンジ幅・・・170円~245円/㎡・月

たとえば、10階建ての建築延床面積8,000㎡、専有面積80㎡のマンションを購入する場合

修繕積立金の月額平均金額
80㎡×202円/㎡・月=16,160円

レンジ幅
80㎡×140円/㎡・月=11,200円(最低)
80㎡×265円/㎡・月=21,200円(最高)

つまり、購入予定のマンションの修繕積立額の月額平均額は16,160円程度、11,200円~21,200円の範囲に収まっているようでしたら、適正な修繕積立金額と
いえます。

■機械式駐車場がある場合

機械式駐車場がある場合は、上記の修繕積立金に下記の金額が加算されます。

機械式駐車場の修繕積立金の加算額=
機械式駐車場の1台当たりの修繕工事費×車の台数×住戸の負担割合
※住戸の負担割合は、専有部分の床面積としている所が多い

機械式駐車場の機種と機械式駐車場の月額修繕工事費の目安
・2段(ピット1段)昇降式・・・7,085円/台・月
・3段(ピット2段)昇降式・・・6,040円/台・月
・3段(ピット1段)昇降横行式・・・8,540円/台・月
・4段(ピット2段)昇降横行式・・・14,165円/台・月

たとえば、購入予定のマンションが、専有床面積80㎡、マンション全体の専有床面積6,000㎡として(負担割合80/6,000)、2段(ピット1段)昇降式の機械式駐車場が50台分ある場合

7,085円(月額修繕工事費の目安)×50台×80/6,000=4,723円となり、先述の
月額の修繕積立金に加算され、その合計額が修繕積立金の適正額となります。

しかしながら、修繕積立金の適正額を著しく下回る場合は、注意が必要ではあるものの、マンションの購入をすぐに見送るべきというわけではありません。
理由は、修繕積立金の積み立て方法の違いによります。
それでは、次に、修繕積立金の積み立て方法についてご紹介しましょう。

<修繕積立金の積み立て方法とは?>

修繕積立金の積み立て方法は、均等積立方式と段階増減積立方式の2種類があります。

■均等積立方式

均等積立方式は、毎月同額の修繕積立金を積み立てる方式になります。
基本的に、修繕積立金の一時金徴収や増額を前提としていないので、修繕積立金を安定的に積み立てることができ、居住者も長期資金計画を立てやすくなります。
入居当初は、修繕積立金が高いと心理的に負担を感じる人もいるかもしせませんが、大規模修繕の度に多額の修繕金を徴収されたり、定期的に修繕積立金を値上げされるよりは住民の理解を得やすいでしょう。

■段階増減積立方式

一方、段階増減積立方式では、修繕積立金の一時金徴収や5年ごとの増額等を前提としています。
そのため、入居当初は毎月の修繕積立金の負担は少ないものの、長期的にみると定期的な増額や数十万円規模の一時金を徴収する可能性もあり、住民の理解を得られるかもポイントになります。

中古マンションを購入する場合は、修繕積立金がいくら積みあがっているのか?
次の大規模修繕に向けて修繕費は足りそうか?など、修繕積立金についても確認されると良いでしょう。

マンション購入の際に、意外と見落としがちな修繕積立金。
長期的な目で見ると避けては通れない課題になりますので、マンション購入時にはきちんと確認するようにしましょう。

(文:山崎美紗)

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