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学資保険の元本割れ問題と終身保険や積立投資の比較

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ライフプランの窓口には、お子さまの教育資金に関連して、
学資保険についての問い合わせが多く寄せられます。

親に学資保険に加入するように言われている人がかなり多いのですが、
気を付けていただきたいのは、昔と今とでは保険を取り巻く状況が、
180度違う(正反対である)という事です。

子どものためを思って学資保険の加入を勧めたら、
元本割れしていたという事例は、10年以上前から存在します。

なぜ学資保険が元本割れするのでしょうか。
その理由について解説します。

そもそも学資保険とは、子供の進学資金を積み立てると同時に、
主に夫が亡くなった場合に育英年金を支払うことで、
夫が亡くなっても子供が成長を続ければ保険金を支払い学費としても充当でき、

夫が働き続けることができれば、当初の予定通りの学資金を受け取ることができる、
という2段構えの商品設計になっています。

分解して考えてみましょう。

まず、夫(父親)が亡くなったら、遺族に育英年金が支払われるということですが、
これは簡単に言うと、死亡保険金を分割して子ども生活資金を補いましょう、
というものですから、一言でいうと生命保険の機能です。
今でいうと、収入保障保険のような死亡保険金の受け取り方でもあり、
死亡保険金の年金受取のようでもあります。

子どもの大学卒業年度を満期とした収入保障保険に加入したのと変わりありません。

もう一方の学資積立ですが、ただの積立ですので、考え方は貯蓄です。
毎月一定額を積み立てて、子供が独立するまで支払います。
保険のプランによりますが、中学進学、高校(高専含む)進学、
大学(短大含む)進学に合わせて積み立てたお金に利息が付いて受けて取れます。
これは定期積立をするのと変わりません。

ただ、昔は保険のみならず預貯金に適用される金利が高かったので
1.死亡保険料が安くて済みました
2.積み立てたお金がたくさん増えました
3.結果として、積み立てたお金の利息で安い死亡保険料を支払ってもおつりがもらえた
ということだったのです。

それなので、積立をしながら、生命保険を掛けることができて、
払った以上に戻ってくるという商品設計を実現していたのです。

何かに似ていますね?そうです。昔の養老保険とそっくりです。

今回は学資保険なので話を元に戻しますが、
昔は高金利であったため、このような保険設計が可能でした。
今、同じように設計したら、爆発的に売れるでしょうけれど、
保険会社は大赤字で、あっという間に破たんするのでしょう。

ということで、今どきの低金利で学資金を積み立てようとしたら、
選択肢は3つあります。
1. 損を覚悟で旧来型の学資保険に加入する。(受取額<総支払保険料)
2. 終身保険の短期払いで生命保険の保障効果と貯蓄効果を狙う。
3. 将来的に学資に使う目的で積立を行う(積立NISA、NISA、生命保険や個人年金の短期払い)

最後に、利息は付かなくていいので、ノーリスクノーリターンということで、
預貯金にひたすら貯めておくという考えもあります。
預貯金であれば、家を買うときに頭金として使うこともできますし、
何かちょっとしたときにまとまった資金として利用することもできます。

児童手当を貯め続ければ、一般的な所得層であれば総額200万円が貯まりますので、
これを学資資金として使わずに貯めておくこと、
プラスアルファで何かしらの積立プランを利用すると、
仮想通貨、FX、その他何らかの稼げる仕組みに挑戦しなくても、
きちんとお子さんの教育資金を貯めることができるでしょう。

それには、まず家計を把握して、支出をコントロールするところから、
始めると良いでしょう。

ライフプランの窓口では、支出の無駄をお伝えできますので、
どんな支出を抑えればお金が貯められるかをアドバイスいたします。

ただ、支出を抑えるのはご自身の努力次第となりますので、
その点は十分ご理解いただきたいところです。

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