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変動金利の金利上昇と固定金利の比較と住宅ローンの選び方

住宅ローン

ライフプランの窓口では住宅ローンの相談も多く受けております。

その中で多いのは、変動金利にすべきか固定金利にすべきかというもの。
どちらが正しいのでしょうか?

そもそも答えはあるのでしょうか?
■変動金利のリスク
変動金利とは、半年ごとに銀行の定めた金利に従って、
住宅ローンを支払うタイプの金利で、
超低金利下の日本では最も人気のある金利タイプです。

金利が低いということは、
住宅ローンの返済額が少なくて済むということであり、
家を買う費用が少ない方がよいという理屈から考えれば、
当然選ばれるべき金利タイプと言えます。

しかし、返済額が安ければよいのでしょうか?
返済額が安いのは最初だけだったとしたら・・・

たとえば固定金利タイプの代表格フラット35S
当初金利の割引があります。
しかし、その割引期間が終了すると、
返済額が増える仕組みです。

ちょうど10年前には、ステップローンという名前の、
二段階金利ローンがあり、2.5%の当初金利が4.0%に上がって、
住宅ローン返済が立ち行かなくなる人が続出し、
社会問題となりました。

変動金利は、見た目はおとなしいのですが、
金利上昇という荒れ狂う嵐を止める術はありません。
1つリスクヘッジするとしたら、金利アップに対応すべく、
投資信託などでリスク商品を積み立てることで、
将来のインフレや物価上昇、金利上昇局面で、
返済額が増えた分だけ、投資資産が増えて、
借金と資産が両方一緒に増えるような方法はあり得そうです。

しかし、住宅ローンは変動金利を選んでおいて、
固定金利の学資保険に加入するなど、
一般の方々の投資行動には理論的に矛盾する行動がたくさんあります。

もし、金利が上がったら?すでに前例はあるのです。
■固定金利のメリット
固定金利のメリットは、改めて説明する必要もなく、
住宅ローンの返済額が一切変更しないことです。
通常は変動金利<固定金利のため、
固定金利を選択すると、住宅ローンの支払いが増えます。
結果として、家計に余裕のない世帯が変動金利を選びます。

統計上は、収入が高くお金にゆとりのある家庭は、
固定金利を選ぶ傾向にあります。
それは、固定金利であっても、変動金利であっても、
収入の高い家庭にとって返済額に大きな差があるわけではなく、
将来発生する可能性の高いと考えられる、金利上昇のリスクを、
全く、完全に消し去ることのできる手段は、固定金利しかないのです。

万が一金利が上昇するリスクを、
事前に固定金利というすこし金利が高くなる保険料的な支出を見込むことで、
未来の不安定要素を排除するという方法、合理的です。

今や、10年前の変動金利と同じ利率で、
固定金利を借りることができます。
どちらが合理的なのか考えるまでもありませんが、
実際は、変動金利を選ぶ方が多数です。

金利変動という可能性を慎重に見るか、甘く見るか。
人生の見通しをどの程度見積もるかにかかっている印象です。

結論を最後に述べますと、
今の金利局面では固定金利の方が安心して生活できますが、
一方で、目先の返済額では変動金利が得です。

変動金利を選ぶ際は、リスク型の投資を同時に実施することで、
金利上昇局面に備えることができるかもしれません。

また、金利優遇期間が終了した後に、
何%の金利優遇が残るのかは銀行次第ですので、
見た目の金利に惑わされないよう、慎重に住宅ローンを選びましょう。

事務局 FP 高橋成壽

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